2018年はIPOに資金が集まり、2013年と同様にIPO銘柄にとっては非常に有利な相場でした。
しかしながら、長期保有を前提とした場合、初値が高騰している銘柄が多いことから、長期的には下落する傾向があります。
果たして、2018年のIPO銘柄でテンバガーを達成した銘柄はあったのでしょうか?
- 2018/12/21上場 ポート(7047)評価 B
- 2018/12/20上場 AmidAホールディングス(7671)評価 B
- 2018/12/19上場 Kudan(4425)評価 C
- 2018/12/17上場 グッドライフカンパニー(2970)評価 B
- 2018/9/6上場 and factory(7035)評価 B
- 2018/7/24上場 バンク・オブ・イノベーション(4393)評価 C
- 2018/7/10上場 MTG(7806)評価 D
- 2018/6/27上場 IPS(4390)評価 B
- 2018/6/22上場 ライトアップ(6580)評価 A
- 2018/6/21上場 ZUU(4387)評価 C
- 2018/6/21上場 コーア商事ホールディングス(9273)評価 C
- 2018/4/20上場 HEROZ(4382)評価 なし
- 2018/4/3上場 ブティックス(9272)評価 C
- 2018/3/29上場 アズ企画設計(3490)評価 C
- 2018/3/2上場 SERIOホールディングス(6567)評価 D
- 2018/2/28上場 ジェイテックコーポレーション(3446)評価 C
2018/12/21上場 ポート(7047)評価 B
公募価格1,480円に対し初値930円で初値上昇率-37.2%
春日 博文(社長)40.08%(上場時)
↓
春日 博文(社長)33.7%(2022年8月)
■事業内容は「就活・リフォーム・カードローンにおけるインターネットメディア事業」とあります。
時価総額は大きめですが、公募割れしており割安感があります。
従って、評価は上から二番目のBとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場して4年経ちますが株価は横ばいで推移しております。
2023年度と2024年度の売り上げ予想がかなり強気となっており、今後の展開次第では大化けの可能性があります。

2018/12/20上場 AmidAホールディングス(7671)評価 B
公募価格1,460円に対し初値1,552円で初値上昇率+6.3%
藤田 優(社長)57.88%(上場時)
↓
藤田 優(社長)47.6%(2022年8月)
■事業内容は「ハンコヤドットコムの運営及び名刺やカレンダーの印刷専門サイトの運営」とあります。
注目度はイマイチですが、初値が高騰していないことから、評価は上から二番目のBとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後3ヵ月で初値の3倍の株価まで上昇しましたが、その後は軟調に推移しております。
2022年現在、出来高も非常に少なく注目度が低いことから積極的には買えません。

2018/12/19上場 Kudan(4425)評価 C
公募価格3,720円に対し初値14,000円で初値上昇率+276.3%
大野 智弘 (社長)52.98%(上場時)
↓
大野 智弘 (社長)39.2%(2022年8月)
■事業内容は「人工知覚技術の研究開発およびソフトウェアライセンスの提供」とあります。
事業内容はいいのですが、いかんせん初値が高すぎます。
従って、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、初値が高く寄り付きましたが上場後3ヵ月で初値の1.5倍以上とさらに株価が上昇しました。
しかしながらその後は株価は低迷しております。
人工知覚技術が売り上げに貢献していない様に思われます。
メタバース事業にも乗り出しており、材料次第では株価上昇の可能性はあります。

2018/12/17上場 グッドライフカンパニー(2970)評価 B
公募価格1,600円に対し初値1,951円で初値上昇率+21.9%
髙村 隼人(社長)87.98%(上場時)
↓
髙村 隼人(社長)63.5%(2022年8月)
■事業内容は「投資用新築一棟賃貸マンションの用地仕入・施工・監理・賃貸仲介・賃貸管理など」とあります。
不動産ジャンルはテンバガーの確立が低いので通常は見送るのですが、この銘柄は時価総額が小さく、社長の持ち株比率が高いので、評価は上から二番目のBとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後2年で付けた最高値は初値の4倍の株価と、まずまずの結果だと思います。

2018/9/6上場 and factory(7035)評価 B
公募価格2,570円に対し初値4,010円で初値上昇率+56.0%
小原 崇幹(社長)56.35%(上場時)
↓
小原 崇幹(社長)34.3%(2022年8月)
■事業内容は「漫画アプリ・ゲーム攻略アプリの提供、IoT技術を導入したスマートホステルの共同運営」とあります。
事業内容は期待できるので、評価は上から二番目のBとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場後2年間は株価は横ばいで推移していましたが、その後は業績の悪化で株価は低迷していることが分かります。

2018/7/24上場 バンク・オブ・イノベーション(4393)評価 C
公募価格960円に対し初値2,000円で初値上昇率+108.3%
樋口 智裕(社長)43.96%(上場時)
↓
樋口 智裕(社長)44.1%(2022年8月)
■事業内容は「スマートフォンゲームアプリの開発・運営」とあります。
時価総額も小さくジャンルも申し分ないのですが、いかんせん初値が高すぎます。
従って、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後2年で付けた最高値でも初値の2.5倍の株価と、あまり上昇していないことが分かります。

2018/7/10上場 MTG(7806)評価 D
公募価格5,800円に対し初値7,050円で初値上昇率+21.6%
松下 剛(社長)64.16%(上場時)
↓
松下 剛(社長)%(2022年8月)
■事業内容は「美容機器、健康機器、化粧品などの製造販売」とあります。
時価総額も大きく、ここから更に利益爆増は狙えないことから、評価は見送りのDとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場後しばらく高値圏で推移していましたが、その後は右肩下がりに株価は下落しております。

2018/6/27上場 IPS(4390)評価 B
公募価格3,900円に対し初値6,670円で初値上昇率+71.0%
宮下 幸治(社長)52.22%(上場時)
↓
宮下 幸治(社長)39.9%(2022年8月)
■事業内容は「フィリピンでの国際通信サービスの提供・IPSの提供及び、日本国内での音声通信事業」とあります。
海外売上比率が高く、グローバル企業ということで評価は期待を込めて上から二番目のBとさせていただきます。
気になる株価ですが、売上高は順調に上がっているのですが話題性が低いためか上場後株価は横ばいで推移しています。

2018/6/22上場 ライトアップ(6580)評価 A
公募価格2,820円に対し初値3,725円で初値上昇率+32.1%
白石 崇(社長)50.32%(上場時)
↓
白石 崇(社長)42.3%(2022年8月)
■事業内容は「コンサルティング・研修サービスの提供、ITツール販売、Webコンテンツ制作」とあります。
時価総額はそこそこありますが、初値が高くないので積極的に買いたいところです。
従って、評価は最高ランクのAとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後3年で付けた最高値でも初値の2.5倍の株価と、あまり上昇していないことが分かります。
売上高も順調に増えており、今後に期待できる銘柄だと思います。

2018/6/21上場 ZUU(4387)評価 C
公募価格1,600円に対し初値5,550円で初値上昇率+246.9%
冨田 和成(社長)65.26%(上場時)
↓
冨田 和成(社長)56.06%(2022年8月)
■事業内容は「資産運用フィンテック・プラットフォーム運営事業」とあります。
ジャンルは申し分ないのですが、いかんせん初値が高すぎます。
従って、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、売り上げは順調に増えているのですが、高い初値が影響してか株価は右肩下がりで下がり続けています。
やはり、初値が暴騰した銘柄の長期投資は見送るべきでしょう。

2018/6/21上場 コーア商事ホールディングス(9273)評価 C
公募価格2,670円に対し初値4,000円で初値上昇率+49.8%
首藤 利幸(社長)71.11%(上場時)
↓
首藤 利幸(社長)22.0%(2022年8月)
■事業内容は「ジェネリック医薬品原薬の仕入販売、製材」とあります。
バイオベンチャー関連への投資は見送る方針ですので、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後4年で付けた最高値でも初値の3倍の株価と、あまり上昇していないことが分かります。

2018/4/20上場 HEROZ(4382)評価 なし
公募価格4,500円に対し初値49,000円で初値上昇率+988.9%
林 隆弘(社長)35.19%(上場時)
高橋 知裕(取締役)35.19%
↓
林 隆弘(社長)28.8%(2022年8月)
高橋 知裕(取締役)28.8%(2022年8月)
■事業内容は「将棋ウォーズをはじめとする人工知能(AI)を活用したインターネットサービスの企画・開発・運営」とあります。
社長の林氏と取締役の高橋氏の共同経営の会社です。
ワンマン経営ではないので今回のテーマからは外れますが、初値が公募価格の10倍と驚異の数字を叩き出した銘柄である為、今回特別に掲載しました。
従って、評価は無しとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場翌年には最高値を更新するものの、その後株価は下落を続け、2022年8月現在の株価は1,000円を割り込み初値の10分の1以下になってしまいました。
上場時の期待が高すぎたことと、上場後の売上高も横ばいと伸び悩み、完全に期待はずれの銘柄となりました。
初値が暴騰した銘柄の長期投資は絶対に行ってはいけないという事例です。

2018/4/3上場 ブティックス(9272)評価 C
公募価格1,350円に対し初値3,210円で初値上昇率+137.8%
新村 祐三(社長)54.18%(上場時)
↓
新村 祐三(社長)48.3%(2022年8月)
■事業内容は「介護業界を対象とした商談型展示会の開催、介護事業者などのM&A仲介サービス、介護用品の販売など」とあります。
初値が高騰しているので評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、株式分割が行われていますが、上場後に売上高は増えていますが、株価は横ばいで推移しているのが分かります。
売上と経常利益が上がっているので本来は株価は上がるはずですが、初値が高騰しているということは、上場時にすでに将来の売上増を見込んでいたという風にとらえることができます。

2018/3/29上場 アズ企画設計(3490)評価 C
公募価格2,160円に対し初値4,705円で初値上昇率+117.8%
松本 俊人(社長)60.24%(上場時)
↓
松本 俊人(社長)44.9%(2022年8月)
■事業内容は「不動産の売買、賃貸借、管理」とあります。
不動産関連はテンバガーが発生しにくいとの考えから、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場してから株価は右肩下がりで下落しているのが分かります。

2018/3/2上場 SERIOホールディングス(6567)評価 D
公募価格1,780円に対し初値4,100円で初値上昇率+130.3%
若濵 久(社長)50.92%(上場時)
↓
若濵 久(社長)36.5%(2022年8月)
■事業内容は「子育て中の女性の就労をサポートする就労支援事業、放課後事業および認可保育園を運営する保育事業」とあります。
地味系のジャンルですね。初値も高騰しており、この条件では買えません。
従って、評価は見送りのDとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場してから上がったり下がったりと特に目立った値動きは無いようです。

2018/2/28上場 ジェイテックコーポレーション(3446)評価 C
公募価格2,250円に対し初値9,700円で初値上昇率+331.1%
津村 尚史(社長)74.42%(上場時)
↓
津村 尚史(社長)45.5%(2022年8月)
■事業内容は「X線ナノ集光ミラーの開発・製造・販売及び自動細胞培養装置などの開発・販売」とあります。
海外向けの輸出にも力を入れており、大化けする可能性はありますがいかんせん初値が高すぎます。
従って、評価は積極的には買えないCとさせていただきます。
気になる株価ですが、上場直後に付けた最高値を一度も更新することなく株価は右肩下がりで下落。
大量のしこり玉が発生したものと推察されます。
売上も思ったほど伸びておらず、時価総額もそれなりにあるので今後の株価上昇は期待できないでしょう。
