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2011年から2024年までのバックテスト結果
ステップ1・2:プログラム test9 のロジック解析
このプログラムは、指定された期間(デフォルトでは2011年から2024年)の各銘柄の日足データを用いて、IPO銘柄に対して逆張り戦略でバックテストを行います。1銘柄につき複数回のトレードを行い、連続日の同一条件はスキップする仕組みです。
主なロジック(コードに基づいた解釈)
- データ準備
- 各銘柄の株価履歴データ(Historicaldata)を読み込む。
- 出来高が0の日は除外。
- 株式分割の有無を判定し、分割済み銘柄・未分割銘柄でフィルタリング。
- ショートエントリー条件
- 当日の終値 ($Close) が始値 ($Open) よりも 3% 以上高い大陽線であること。
- 当日の出来高 が$in{d}(デフォルト100,000株)以上であること。
- 当日・翌日の高値・安値の範囲内で終値が推移していること(Stop高・Stop安除外)。
- 翌日ストップ高張り付きの場合はエントリーを見送る。
- 売買実行
- 条件を満たした場合、翌営業日の始値 $Open₂ で「空売りエントリー」。
- 同じ日の終値 $Close₂ で「買い戻し決済」。
- 終値がストップ高の場合は買戻しができないので、翌日の始値で買戻し。
- 保有期間は1日(当日寄り付きから引けまでの日計り)。
- 結果出力
- 各トレードの「銘柄コード/銘柄名/エントリー日・価格/イグジット日・価格/損益率」を CSV に出力。
- 年度ごと・全期間での「トレード回数/合計損益率/平均損益率」を集計し、管理画面へ HTML 表示および CSV 先頭へのサマリー埋め込み。
ステップ3:バックテスト結果の分析
- トレード戦略の概要
- 「当日3%以上の大陽線が出た翌日の始値で空売り→当日の終値で買戻し」を繰り返すデイトレ戦略。
- 前日強い陽線銘柄の翌日の下落を狙う空売りの戦略となります。
- IPO銘柄は日計り前提の為、 楽天証券「いちにち信用」SBI証券「HYPER 空売り」の追加料金が別途発生。
- トレード頻度と保有期間
- 銘柄によっては年に数十~百回ものトレードが発生。
- 保有期間はすべて「同日中(日中)」で、オーバーナイトの持ち越しリスクはない。
- 成績分布
- 1回あたりのリターンは ±数%が中心。
- 強い陰線が多ければ累積リターンはプラス、踏み上げが多ければマイナス。
- 戦略のポイント
- 大陽線翌日に値が崩れるか否かが勝敗の鍵。
- 市場全体の地合いや材料、IPO銘柄への資金流入の影響が大きい。
- 統計的に勢いのあるIPO銘柄の失速の確率検証がこのプログラムの本質。
- 他ロジックとの組み合わせ
- 当日陽線となった銘柄を引けで買って翌日寄りで売る狙うロジックNo.1 と組み合わせると、効率よく稼げる可能性あり。
- 参考:https://fx.reform-network.net/2025/04/01/%e6%a0%aa%e7%a0%94%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3-%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%af%e3%83%86%e3%82%b9%e3%83%88%e5%88%86%e6%9e%90%e7%b5%90%e6%9e%9c-%e3%83%ad%e3%82%b8%e3%83%83%e3%82%afno-1/
結論
このロジック⑨は、大陽線出現を「売りシグナル」と見なし、翌日の寄り付きで空売り→当日引けで買戻す、逆張りデイトレ戦略を検証するものです。
- メリット:保有期間が極めて短く、オーバーナイトリスクなし。
- リスク:踏み上げストップ高による損失拡大の可能性がある。
- 有効性:大陽線翌日の勢いの失速傾向に依存。
- 実運用の検討:HYPER空売りコストとIPO特有の値動き特性を勘案し、リスク管理を徹底することが必須です。