更新日:2026年10月10日|実機検証・Fintokei公式ルールをもとに解説
- Fintokei向けGold cBotを最新ルールで検証|攻撃型12.05%とバランス型2.85%のバックテスト比較
- 最初に知っておきたい用語
- Gold cBotのバックテスト結果|攻撃型12.05%、バランス型2.85%
- バランス型|Goldの細かな値動きに振り回されにくい設計
- 攻撃型|損切り幅を狭くして積極的に取引する設定
- バランス型と攻撃型の違いを比較
- Fintokeiの3%リスク|損切り予定額だけを見ればよいわけではない
- 日次損失5%|朝9時の口座資金を正しく把握する
- Tick Scalping|10秒未満の取引を繰り返さないための管理
- Goldの急変動|攻撃型で特に注意したいポイント
- cTrader Cloud|Demoは1個、Liveは最大10個が標準
- cTrader CloudとVPS|Gold cBotにはどちらが向いている?
- EA開発者として考える|利益を出す仕組みと損失を止める仕組みを分ける
- 実運用前に確認したいこと|バックテストだけで判断しない
- まとめ|攻撃型ほど「利益を出す仕組み」より「損失を止める仕組み」が重要
- Fintokeiの最新ルールを確認する|他社との比較も忘れずに
Fintokei向けGold cBotを最新ルールで検証|攻撃型12.05%とバランス型2.85%のバックテスト比較
FintokeiでGoldの自動売買をするなら、利益を増やす仕組みだけでなく、損失が大きくなる前に取引を止める仕組みが重要です。
今回私は、Gold(XAUUSD)を売買するcBotを開発し、2種類の設定でバックテストを行いました。
一つは、値動きに余裕を持たせたバランス型。もう一つは、損切り幅を狭くして、より積極的に取引する攻撃型です。
約1か月のバックテストでは、攻撃型が12.05%、バランス型が2.85%という結果でした。
ただし、攻撃型の利益率が高いからといって、Fintokeiでの運用に適しているとは限りません。
Fintokeiでは日次損失や最大損失に加え、保有中の取引リスクや禁止取引も確認する必要があります。今回の検証で本当に比較したいのは、利益率とリスクのバランスです。
Fintokeiでは、1回の取引や、同じ日に同一銘柄で行う類似した取引によって利益目標全体を一度に達成するような行為が、ギャンブル的な取引として禁止対象になります。
この記事の攻撃型は、設定を変更するとバックテスト結果がどう変わるかを確かめるための実験モードです。短期間でのチャレンジ合格を保証したり、推奨したりするものではありません。
監修・執筆:まさやん|MT4・MT5のEA・インジケーター、cTrader・cBot関連システムなど200個以上を開発・制作・検証。
最初に知っておきたい用語
この記事には自動売買の専門用語が登場します。まずは、特に重要な言葉だけ簡単に確認しておきましょう。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| cBot | cTraderで自動売買するプログラム |
| SL・TP | 損切り・利益確定の価格 |
| ATR | 値動きの大きさを測る指標 |
| ROI | 元の資金に対する利益の割合 |
| Equity | 含み損益を反映した口座の資金額 |
| Risk Manager | 損失を監視し、取引を制御する仕組み |
| Tick Scalping | ごく短時間で売買を繰り返す取引 |
特に覚えておきたいのは、cBotは売買を自動化するもの、Risk Managerは損失を管理するものという違いです。
私は、この2つを分けて考えることが、プロップファーム向けの自動売買では重要だと考えています。
XAUUSD cBot・初期資金1,000万円
Gold cBotのバックテスト結果|攻撃型12.05%、バランス型2.85%
同じ売買ロジックでも設定によって利益に差が出た
今回のバックテストは、どちらも初期資金1,000万円、銘柄はXAUUSD_P、検証期間は約1か月です。
数字だけを見ると、攻撃型の方がかなり魅力的に感じると思います。
しかし、これはあくまで過去の相場を使ったテスト結果です。実際に同じ利益が出るという意味ではありません。
Goldは相場が大きく動く時期と、あまり動かない時期の差があります。今回の期間では好調でも、別の期間で同じ結果になるとは限りません。
特に攻撃型は、損切り幅が狭い分、小さな値動きでも連続して損切りになりやすい設計です。
バックテストでは利益や損失、勝率などを調べられます。
一方、Fintokeiが取引の持続可能性や禁止取引をどのように判定するかまで、通常のバックテストだけで完全に再現することはできません。
そのため私は、利益率だけでなく、失格条件に近づいたときにcBotが正しく停止するかも確認します。
通常運用を意識した設定
バランス型|Goldの細かな値動きに振り回されにくい設計
損切り幅に余裕を持たせてトレンドを追う
まずは、今回の基本となるバランス型です。
売買の判断には、以前からMT4のバックテストで調整してきたロジックを使用しています。それをcTraderで動くC#のcBotへ移植しました。
5分足チャートでSMA 35・110・250という3本の移動平均線を使い、相場が上向きなのか下向きなのかを判断します。
損切りと利益確定にはATRを使っています。ATRは、その時のGoldがどれくらい大きく動いているかを確認するための指標です。
Goldは、上昇トレンドの途中でも急に下落したり、下落中に一時的に大きく反発したりします。
そこでバランス型では、少し逆方向へ動いたからといって、すぐに損切りされないようにしています。
許容リスクを毎回すべて使わない
もう一つの特徴が、相場の強さに合わせて取引量を調整することです。
ここではADXという指標を利用しています。ADXは、相場のトレンドがどれくらい強いかを判断するためのものです。
相場の勢いが弱ければ取引を控えめにし、勢いが強ければ許容範囲内で取引量を増やします。
つまり、1回の取引で最大1%までリスクを取れる設定でも、毎回1%を使い切るわけではありません。
今回のレポートでは、純利益284,896円、ROI 2.85%となりました。
利益率は攻撃型より低いものの、バランス型は急な値動きにどれだけ耐えられるかを検証するための基本設定として重要です。
損切り幅と取引量の関係を検証
攻撃型|損切り幅を狭くして積極的に取引する設定
同じ許容損失額でも取引量が大きくなりやすい
攻撃型で大きく変えたのは、損切りまでの距離です。
バランス型よりも損切りを近くに置き、同じ許容損失額の範囲内で取引量を増やしやすくしています。
損切りが近いと、なぜ取引量を増やせるのか?
例えば、1回の取引で損失を10万円以内に抑えたいとします。
損切りまでの距離が遠ければ、少ない取引量でも10万円の損失になることがあります。
逆に損切りまでの距離が近ければ、取引量を少し増やしても予定損失を10万円以内に収められる場合があります。
攻撃型は、この考え方を使っています。
今回のcBotでは、損切りまでの距離から予定損失額を計算し、内部で設定した許容リスクを超えないように取引量を決めます。
ただし、これは注文前に計算した予定損失です。相場が急変すると、実際の損失が予定額を超える可能性があります。
攻撃型には、もう一つ注意点があります。
損切りが近いため、Goldの小さな上下動でも決済されやすくなります。その結果、短い時間に損切りが続くことがあります。
利益が出るときの速度だけでなく、連敗するときの損失速度も速くなりやすいわけです。
今回のレポートでは、純利益1,205,139円、ROI 12.05%でした。
Fintokeiには、ギャンブル的な取引や持続可能性に関するルールがあります。
今回の高いROIは、チャレンジの利益目標を短時間で狙ってよいという意味ではありません。
攻撃型では、連敗、急変時の損失、複数ポジション、短時間決済の割合まで慎重に確認する必要があります。
バランス型と攻撃型の違いを比較
2つのcBotは、基本となる売買判断を共有しています。主に違うのは、損切り幅、利益確定幅、許容リスクの使い方です。
| 比較項目 | バランス型 | 攻撃型 |
|---|---|---|
| 狙い | 通常運用寄り | 反応性を検証 |
| SL | ATR × 12 | ATR × 2.0 |
| TP | ATR × 36 | ATR × 2.5 |
| Risk使用率 | 45〜80% | 65〜100% |
| ROI | 2.85% | 12.05% |
| 注意点 | 利益速度は控えめ | 連続損切りに注意 |
なお、両方ともcBot内部では1回の取引のリスク上限を1%に設定しています。
この1%は、私が設定した安全管理の数値です。Fintokeiがすべての取引で一律に指定している上限ではありません。
開発者としては、どちらの設定が優れているかをすぐに決めるのではなく、相場の期間を変えながら比較していく必要があると考えています。
Fintokeiの3%リスク|損切り予定額だけを見ればよいわけではない
Fintokei向けcBotを作るうえで、特に重要なのが保有ポジションの最大許容リスク3%です。
Fintokeiでは、オープンポジションの推奨リスクを有効証拠金の0.5〜1%とし、最大許容リスクを初期資金の3%としています。
ここで注意したいのは、3%の判定が、注文時に設定した損切り価格だけで決まるわけではないことです。
公式FAQでは、取引によって発生した利益と損失を含むP&L全体を確認すると説明されています。
同じGoldの買いポジションはまとめて判定される
例えば、XAUUSDの買い注文を3回に分けて出したとします。
それぞれの保有時間が重なっていれば、Fintokeiでは原則として同じ「トレードアイデア」として扱います。
これは、注文を分割しても、それぞれを完全に別の取引として判断するわけではないということです。
Goldの買いポジションを複数持つcBotなら、1本ずつの損失だけでなく、同じ方向のポジションをまとめた損益も管理する必要があります。
異なる銘柄の同時保有にも注意する
もう一つ重要なのが、銘柄や売買方向に関係なく、同時に保有しているポジション全体も判定される点です。
例えばGoldで含み損が出ているときに、別のcBotがUSDJPYやBTCUSDで新しいポジションを持つ場合があります。
それぞれのcBotでは問題なくても、口座全体で見ると損失が大きくなっていることがあります。
そのため、各トレードアイデアと、同時保有ポジション全体の両方を確認する必要があります。
全ポジションの損益を合計すると3%以内でも、一つのトレードアイデアが上限を超えていれば違反となる可能性があります。
口座全体の損益だけを見る仕組みでは、この問題を見落とすおそれがあります。
予定損失と実際の損益は別々に管理する
私なら、まず注文前に「損切りまで到達すると、いくら損失が出るか」を計算します。
そのうえで、注文後は実際の含み損益を監視します。
この2段階にすることで、危険な取引量を事前に抑えながら、想定外の値動きにも対応しやすくなります。
Fintokei公式の最大許容リスクは3%ですが、今回のRisk Managerではそこまで使い切らない設計にしています。
Goldが急変すると、決済注文を出してから実際に成立するまでに価格が動く場合があります。
そのため、3%に達してから止めるのではなく、余裕を持って新規取引を制限する方が安全です。
どちらも私がcBot内部に設けた安全ラインです。緊急処理を行っても、価格急変による規約違反を完全に防げるとは限りません。
最大オープンリスクの最新の判定方法は、 Fintokei公式FAQ で確認できます。
日次損失5%|朝9時の口座資金を正しく把握する
通常のFintokeiチャレンジでは、日次損失5%と全体損失10%の管理が重要です。
ただし、すべてのプランで同じ条件とは限りません。チャレンジプラン以外を利用する場合は、そのプランの最新ルールを確認してください。
日次損失の基準は日本時間9時のEquity
通常のチャレンジでは、毎日UTC 0:00、日本時間では午前9時のEquityを基準に日次損失を計算します。
Equityとは、口座残高に現在の含み損益を反映した金額です。
ここが少し分かりにくいところですが、午前9時に利益が確定していなくても、含み益があれば日次損失の基準額に影響します。
1,050万円 × 95% = 997万5,000円です。
この例では、次のリセット時刻までEquityがこの金額を下回らないように管理する必要があります。
開始時の残高が1,000万円だったとしても、日次損失の基準が常に1,000万円になるわけではありません。
今回のcBotでは、日次損失の公式上限ぎりぎりまで取引しないよう、内部に早めの停止ラインを設定しています。
| 管理項目 | ルール・設定 | 動作 |
|---|---|---|
| 日次損失 | 公式5% | 違反を避ける |
| 新規取引停止 | 内部4% | 注文を抑える |
| 緊急ライン | 内部4.5% | 安全処理を優先 |
| 全体損失 | 公式10% | 別途監視 |
※公式値は通常チャレンジを想定しています。内部4%・4.5%は今回のcBotの独自設定です。
午前9時になった瞬間にリスクを戻さない
私が気をつけたいのは、日付の切り替わりです。
Fintokei公式FAQでは、UTC 0:00前後に口座情報の再計算が行われ、ダッシュボードの更新に多少の時間差が発生する場合があると説明されています。
そのためcBot側では、時計が午前9時になったという理由だけで、すぐに新しい取引を全開で始める設計にはしません。
まず現在のEquityや保有ポジションを確認し、新しい日の基準額が正しく扱える状態にしてから売買を再開します。
これ、バックテストだけを見ていると気づきにくい部分なんですよね。
cBotを停止・再起動したからといって、プロップファームの日次損失がリセットされるわけではありません。
再起動後にも正しい損失基準を扱えるよう、口座情報と当日の取引状況を確認する仕組みが必要です。
Cloud環境で日次損失を管理する方法については、 FundoraのcBotで日次損失と再起動後の復元を考える記事 でも、システム開発の視点から説明しています。
Tick Scalping|10秒未満の取引を繰り返さないための管理
Fintokeiでは、10秒未満で終了する取引がTick Scalpingの定義に該当します。
ただし、10秒未満の取引が1回発生しただけで即失格になるという意味ではありません。
公式ルールでは、該当取引が全取引のロット数とUSD換算の取引量に占める割合を確認します。初回検出時は警告となり、その後も条件に該当する取引を繰り返した場合は失格の可能性があります。
今回のcBotでは通常決済に余裕を持たせる
今回のcBotでは、通常の売買について約59秒の最低保有時間を意識した設計にしています。
これはFintokeiが59秒以上の保有を義務づけているという意味ではありません。
10秒ぎりぎりを狙うのではなく、通常の決済では十分に余裕を持たせるための内部設定です。
例えば日次損失が急激に拡大し、cBotが危険と判断して即時決済した場合です。
私はこのような場面では、取引の保有時間よりも損失拡大を抑えることを優先します。
ただし、緊急決済であればTick Scalpingの対象外になる、という一律の例外は確認できません。
そのため、10秒未満で終了した取引の回数や取引量は記録しておく方が安全です。
重要なのは、取引時間を機械的に延ばすことだけではありません。
短時間取引が繰り返される原因を確認し、エントリーや決済の条件がFintokeiのルールに合っているかを見直す必要があります。
Goldの急変動|攻撃型で特に注意したいポイント
Goldは短時間で大きく動くことがあります。利益につながる場合もありますが、逆に動けば大きな損失につながります。
特に米国雇用統計、米国CPI、FOMC政策金利、FRB議長会見などの前後は注意が必要です。
こうした場面では、通常より売値と買値の差が広がったり、予定した価格で決済できなかったりすることがあります。
予定損失1%でも、実際の損失が1%とは限らない
例えばcBotが「損切りに到達したら1%の損失」と計算していても、急な値動きで注文が遅れて成立すると、実際の損失は大きくなる場合があります。
そのため、損切り注文を設定していれば必ずリスク上限を守れるという前提で設計するのは危険です。
Gold用cBotでは、重要な経済指標の前後に新規エントリーを止めたり、通常より取引量を小さくしたりする方法を検討します。
また、すでに保有しているポジションをどう扱うかも事前に決めておきます。
攻撃型は損切りが近い分、急な値動きで連続決済が起きる可能性があります。
バックテストの利益率を確認するだけでなく、重要指標の日、トレンドが急転換した日、方向感がない日などに分けて検証することが大切です。
cTrader Cloud|Demoは1個、Liveは最大10個が標準
cTrader Cloudは、自宅のPCを起動し続けなくても、cBotをクラウド上で動かせる仕組みです。
ただし、cTrader上の口座表示がDemoかLiveかによって、標準の同時実行数が異なります。
| 口座区分 | 同時実行 | 連続稼働 |
|---|---|---|
| Demo | 標準1個 | 最大7日 |
| Live | 標準最大10個 | 24時間稼働が基本 |
DemoのCloudインスタンスは最大7日で自動停止します。停止後に再起動することはできます。
一方、LiveのCloudインスタンスは、停止操作やエラーなどがなければ継続して動かせる設計です。
ただし、実際に利用できるインスタンス数はサービス提供側の設定で変わる場合があります。
FintokeiではDemo表示だった
私が確認したFintokeiのcTrader環境では、口座がDemoとして表示されました。
JP225とBTCUSDのcBotをそれぞれCloudで起動しようとした際、2本目はDemo口座のCloud上限1個というメッセージが表示されました。
これは、私が確認した口座での結果です。すべてのFintokei口座で将来も同じ制限になるとは断定できません。
Cloudの1個制限は、自動売買全体の1個制限ではない
FintokeiのcTrader口座がDemo表示だからといって、あらゆる方法でcBotを1個しか動かせないという意味ではありません。
複数の銘柄を1本のcBotで管理する方法や、PC・VPSでローカル実行する方法があります。
また、対応プランや取引環境に応じてMT4・MT5のEAを検討することもできます。
cTrader Cloudの違いについては、 Fundora・PipFarm・FintokeiのCloud実行環境を比較した記事 で詳しく解説しています。
cTrader CloudとVPS|Gold cBotにはどちらが向いている?
cTrader CloudとVPSは、どちらかが必ず優れているという話ではありません。
大きな違いは、cBotを動かす場所と、外部の仕組みをどこまで自由に使えるかです。
| 比較項目 | Cloud | VPS |
|---|---|---|
| PC常時起動 | 不要 | 不要 |
| 追加のサーバー契約 | 通常不要 | 必要 |
| 外部連携 | 制約あり | 自由度が高い |
| 保存データ | 復元設計が重要 | 残存データに注意 |
| 運用管理 | 停止状態を確認 | OSも管理 |
Cloudは止まらない仕組みではない
cTrader CloudならPCを閉じてもcBotを動かせますが、cBotのエラーや運用環境の問題で停止する可能性はあります。
そのため私は、Cloud用のcBotでは止まらないことより、停止したあとに安全に再開できることを重視します。
例えば、cBotを再起動したときに、すでにGoldのポジションを保有している場合があります。
その状態を確認せず、新しいポジションを追加してしまうと、予定より大きなリスクになるかもしれません。
VPSは保存データの扱いに注意する
VPSで動かす場合は、前回の設定や記録がディスクへ残ることがあります。
便利な反面、以前の口座番号や古い日次損失の基準額まで残ってしまう可能性があります。
一方、Cloudでは停止・再起動後も保存ファイルが残る前提で設計できません。
つまり、Cloudではデータを復元する仕組み、VPSでは古いデータを正しく更新する仕組みが重要です。
Gold cBotのように損失管理が欠かせないシステムでは、どちらを使う場合も再起動テストを行う必要があります。
EA開発者として考える|利益を出す仕組みと損失を止める仕組みを分ける
私がプロップファーム向けのEA・cBotで最も重視しているのは、売買ロジックとリスク管理を分けることです。
売買ロジックは、「いつ買うか」「いつ売るか」を判断します。
一方、Risk Managerは、「今、新しい取引をしてもよいか」「損失が大きくなりすぎていないか」を判断します。
この役割を分けておけば、売買ロジックの設定を変えても、損失管理の仕組みを維持しやすくなります。
新しい注文の前に口座全体を確認する
例えばGold cBotが買いシグナルを出したとします。
通常のEAなら、そのまま注文する設計も考えられます。
しかしFintokei向けなら、私は注文前に現在の保有ポジションと口座全体の損失状況を確認します。
他のポジションですでにリスクを使っているなら、新しいGoldの注文を見送るという判断です。
複数のcBotを使う場合は、それぞれが別々に判断するだけでは不十分です。
一つの口座で発生する損失を、まとめて確認する仕組みが必要になります。
バックテストでは停止条件も確認する
EAを200個以上開発・制作・検証してきましたが、私はバックテストで利益が出たという理由だけで運用の可否を決めません。
損切りが続いた場合、急にスプレッドが広がった場合、複数ポジションを持った場合なども確認する必要があります。
また、過去データに合わせて設定を細かく調整しすぎると、その期間だけ良い結果になることがあります。
これを避けるため、設定を決めた期間とは別のデータでも検証し、結果が大きく崩れないか確認します。
実際、コードを書くところより、その後のリスク管理や検証の方が難しい場合もあります。
実運用前に確認したいこと|バックテストだけで判断しない
今回のバックテスト期間は約1か月です。Goldのさまざまな相場を確認するには、まだ十分とはいえません。
次に行いたいのは、期間を広げたバックテストと、実際の値動きに合わせてcBotを動かすフォワードテストです。
最大連敗と最大ドローダウンを確認する
最大ドローダウンとは、運用中に資金が過去の最高値からどれくらい減ったかを表す数字です。
この値が大きいcBotは、利益率が高くてもFintokeiの損失制限に近づきやすくなります。
攻撃型では特に、何回連続で損切りになったか、その間に日次損失がどれくらい増えたかを確認したいところです。
設定を変えても結果が大きく崩れないか
例えば損切り幅や移動平均線の期間を少し変えただけで、利益が極端に減る設定は慎重に扱います。
特定の過去相場に合いすぎた設定かもしれないからです。
私は、一番利益が大きい設定だけを選ぶのではなく、近い設定でも極端に悪化しないかを確認する考え方を重視しています。
停止・再起動・重要指標時の挙動を確認する
実際の運用では、取引プログラムが停止したり、通信が切れたりすることもあります。
そのため、ポジション保有中の再起動、日次損失の基準時刻をまたぐ動作、重要指標前後の注文制御なども確認します。
本記事で紹介した利益額とROIは、約1か月の過去データを使った検証結果です。
Fintokeiチャレンジの合格実績や、実運用で同額の利益を得た実績を示すものではありません。
Gold cBotやEAの検証については、YouTubeでも情報を発信しています。
Gold cBot・EAの検証をYouTubeで確認するまとめ|攻撃型ほど「利益を出す仕組み」より「損失を止める仕組み」が重要
今回、MT4で検証してきたGoldの売買ロジックをcTraderのcBotへ移植し、バランス型と攻撃型を比較しました。
結果は、バランス型がROI 2.85%・純利益284,896円、攻撃型がROI 12.05%・純利益1,205,139円でした。
ただし、短期間のバックテストで利益率が高かったからといって、攻撃型がFintokei向きだと決めることはできません。
Fintokeiでは保有ポジションの最大リスク3%、通常チャレンジの日次損失5%、全体損失10%などを確認する必要があります。
また、10秒未満のTick Scalpingや、利益目標全体を一度の取引で達成するようなギャンブル的取引にも注意しなければなりません。
私なら、まず口座全体の損失管理、保有ポジションの確認、新規注文の停止条件を設計します。
そのうえで、バランス型と攻撃型の設定を長い期間で比較し、フォワードテストへ進めます。
特に攻撃型は、利益が増える可能性だけでなく、損失が増える速度も確認することが重要です。
EA・cBotを使うからといって、プロップファームのルールを簡単に攻略できるわけではありません。
むしろ、決められたルールの範囲内で、どこまで安全に動作を管理できるかがシステム開発者としての大きなテーマだと考えています。
Fintokeiの最新ルールを確認する|他社との比較も忘れずに
FintokeiでGold cBotを利用する場合は、参加するプランの損失制限、自動売買ルール、禁止取引を必ず確認してください。
Goldの自動売買に利用するプロップファームを比較したい場合は、FTMOやPipFarmについても、利用可能なプラットフォームや自動売買の条件を確認する方法があります。
ただし、Fintokei用に作ったcBotが、そのまま他社で利用できるとは限りません。口座仕様や禁止取引、損失制限が異なる場合があるためです。
※本欄にはPR・アフィリエイトリンクを含みます。
※各社のルール、料金、取引条件、EA・cBotの利用条件は変更される場合があります。利用前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
注意事項
本記事は、2026年10月時点で確認した公式情報と、筆者が提供したcTraderバックテスト結果をもとに構成しています。
バックテストの利益額とROIは過去データによる検証結果であり、将来の利益、プロップファームチャレンジの合格、報酬の受け取りを保証するものではありません。
本記事で紹介した1取引1%、新規停止2.5%、緊急管理2.7%、日次停止4%、緊急ライン4.5%、通常決済の約59秒という設定は、Fintokeiの公式上限ではなく、今回のcBotの内部設計です。
取引ルール、損失制限、禁止取引、Cloud仕様などは変更される場合があります。利用前に必ず公式FAQ、利用規約、および利用するプランの最新条件を確認してください。
本記事はシステム開発と検証に関する情報提供を目的としており、投資助言や売買推奨ではありません。最終的な利用判断はご自身で行ってください。

