2026年10月10日更新|公式ルール確認
- プロップファーム4社の2-Step比較|Fintokei・Funded7・Fundora・FTMOの利益目標と日次損失をEA開発者が解説
- Fintokei・Funded7・Fundora・FTMOの2-Step条件を比較
- 日次最大損失5%は、4社とも同じ計算ではない
- Fintokei|通常・Slim・Swingは8%→6%
- Funded7 Two Phase|8%→6%と最低10取引に注意
- Fundora|Phase 2は5%、cTrader・cBotとの相性を考える
- FTMO 2-Step|10%→5%で最低4取引日
- EA・cBot開発者から見た2-Stepのリスク管理設計
- 結局、4社のどの2-Stepを選べばよいのか?
- プロップファームの2-Step比較でよくある質問
- まとめ|プロップファームの2-Stepは利益目標より損失管理が重要
プロップファーム4社の2-Step比較|Fintokei・Funded7・Fundora・FTMOの利益目標と日次損失をEA開発者が解説
「プロップファームの2段階試験は、どこも同じような条件なの?」
「日次損失が5%なら、EAの設定も共通で使えるのでは?」
プロップファームで自動売買を考えている方なら、一度は気になる部分だと思います。
結論からいうと、Fintokei・Funded7・Fundora・FTMOでは、利益目標だけでなく、損失制限の計算方法にも違いがあります。
Fintokeiの通常チャレンジ・Slim・SwingとFunded7 Two Phaseは8%→6%、Fundoraは8%→5%、FTMO 2-Stepは10%→5%です。
今回比較するプランでは、日次最大損失5%、全体最大損失10%という数字は共通しています。
ただし、損失を計算する基準や、1日の切り替わり時刻が違うため、同じEA・cBotをそのまま使い回すのは注意が必要です。
最初に知っておきたい用語
この記事では、FXや自動売買に関する言葉がいくつか登場します。まずは次の用語だけ覚えておけば、各社の違いを理解しやすくなります。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| プロップファーム | 決められた試験やルールをクリアし、取引成績に応じた報酬を目指すサービス。 |
| 2-Step(2フェーズ) | 利益目標などが設定された2段階の試験。 |
| EA・cBot | 売買を自動で行うプログラム。EAは主にMT4・MT5、cBotはcTraderで使います。 |
| Balance(残高) | 決済が終わった取引の損益を反映した口座残高。 |
| Equity(有効証拠金) | 残高に、保有中の取引の含み益や含み損などを反映した金額。 |
| 日次損失・最大損失 | 1日で失ってよい金額の上限と、試験全体で許される損失の上限。 |
特に覚えておきたいのは、Balanceは決済済みの損益、Equityは含み損益も反映した金額という違いです。
この2つの違いが、プロップファームの損失ルールを理解するうえで重要になります。
私はMT4・MT5のEAやインジケーター、cTrader・cBot関連システムなどを200個以上開発・制作・検証してきました。
この記事では、各社のルールを比べるだけでなく、EA・cBotを動かす場合に何を確認し、どのように損失を管理すればよいのかを開発者の視点から解説します。
Fintokei・Funded7・Fundora・FTMOの2-Step条件を比較
まずは、4社の基本的な試験条件を確認しましょう。
今回比較するのは、各社の代表的な2段階評価プランです。日次最大損失5%と全体最大損失10%は共通しているため、表では違いのある項目を中心に整理しました。
| 会社・プラン | 1段階目 | 2段階目 | 最低取引 | 日次計算の基準 |
|---|---|---|---|---|
| Fintokei 通常・Slim | 8% | 6% | 各3日 | リセット時のEquity |
| Fintokei Swing | 8% | 6% | 各3日 | リセット時のBalance |
| Funded7 Two Phase | 8% | 6% | 各3日・10取引 | 前日の終了時Balance |
| Fundora | 8% | 5% | 各3日 | リセット時のEquity |
| FTMO 2-Step | 10% | 5% | 各4日 | リセット時のBalance |
※2026年10月10日時点で確認できる各社公式情報をもとに整理しています。Fintokeiの通常・Slim・Swing、Funded7 Two Phase、Fundoraの2段階評価、FTMO Challenge: 2-Stepを対象としています。
利益目標だけならFintokeiとFunded7は同じ
FintokeiとFunded7は、最初の試験で8%、次の試験で6%の利益を目指します。
一方、Fundoraの2段階目は5%。FTMOは最初の試験が10%、次の試験が5%です。
例えば、初期資金が2,000万円相当の試験なら、8%の利益目標は160万円、10%なら200万円です。
数字だけを見るとFTMOの最初の試験が高く感じられますが、だからといってFTMOが必ず難しいとは限りません。
EAの取引回数や利益が出るまでの時間、損失の大きさによって、相性が変わるからです。
プロップファームでは、利益目標を達成しても、損失制限や最低取引日数などの条件を満たさなければ試験を通過できません。
EA・cBotを利用する場合は、どれだけ利益を狙えるかより、どの程度の損失が発生する可能性があるかを先に確認することが大切です。
日次最大損失5%は、4社とも同じ計算ではない
ここが今回の記事で最も重要なポイントです。
日次最大損失5%とは、簡単にいえば「1日の損失に上限がある」というルールです。
ただし、どの金額を基準に5%を計算するかは、プロップファームによって異なります。
| プラン | 計算に使う金額 | 失格ラインの基本式 |
|---|---|---|
| Fintokei 通常・Slim | 朝9時のEquity | 基準額 × 95% |
| Fintokei Swing | 朝9時のBalance | 基準額 × 95% |
| Funded7 Two Phase | 前日の終了時Balance | 基準額 × 95% |
| Fundora | 朝6時・7時のEquity | 基準額 × 95% |
| FTMO 2-Step | CE(S)T 0時のBalance | 基準額 − 初期資金の5% |
この表で分かるように、FTMOは5%の計算に初期資金を使うという重要な違いがあります。
ほかのプランも、似た計算式であっても基準となるBalanceやEquityが違うため、まったく同じ扱いにはできません。
FTMOの日次損失は初期資金の5%を差し引く
FTMO 2-Stepでは、1日の損失として許される金額が初期資金の5%に設定されています。
そして毎日、決められた時刻のBalanceから、その金額を差し引いて日次の失格ラインを計算します。
初期資金の5%は5,000ドルです。
ある日のリセット時Balanceが10万2,000ドルなら、翌日のリセットまでの失格ラインは次のようになります。
102,000 − 5,000 = 97,000ドル
現在のEquityがこの金額を下回ると、日次損失ルールに違反します。
10万2,000ドルに95%を掛ける計算ではありません。
この違いは、EAが自動で損失余力を計算するときに影響します。
間違った計算をすると、本来停止すべき場面で注文を出してしまう可能性があります。
全体最大損失10%は別に監視する
もう一つ忘れてはいけないのが、試験全体の最大損失です。
今回比較する対象プランでは、初期資金に対して10%という上限があります。
例えば初期資金が1,000万円なら、全体の失格ラインは900万円です。
日次損失に余裕があっても、Equityが全体の失格ラインを下回れば、試験を継続できなくなります。
私なら、毎日変わる日次損失ラインと、試験全体の最大損失ラインを別々に管理します。
どちらか一方でも自分で設定した安全ラインに近づいたら、新規取引を止める設計です。
Fintokei|通常・Slim・Swingは8%→6%
Fintokeiのチャレンジプラン、Slim、Swingは、いずれも2段階の試験で8%と6%の利益目標が設定されています。
通常チャレンジとSlimは、主要な試験条件が共通しています。
Slimは利益目標を低くしたプランではなく、取引コストなどの条件に違いがあるプランです。EAで利用するときは、取引手数料やスプレッドにも目を向けたいところです。
通常チャレンジ・SlimはEquityを基準にする
Fintokeiの通常チャレンジでは、毎日UTC 0時、日本時間9時のEquityを記録します。
その95%が、次のリセットまで維持する必要がある金額です。
2,100万円 × 0.95 = 1,995万円
つまり、次のリセットまでEquityが1,995万円を下回らないようにする必要があります。
ここで注意したいのは、朝9時に保有ポジションの含み益があった場合です。
例えば、その含み益がリセット後に減っただけでも、Equityが大きく下がることがあります。
これ、通常のバックテスト結果だけを見ていると気づきにくい部分なんですよね。
EAでは決済済みの損益だけでなく、未決済ポジションの値動きも含めて損失ラインを確認する必要があります。
SwingはBalanceを基準にする
Fintokei Swingでは、UTC 0時時点のBalanceを使って日次損失ラインを計算します。
そのため、通常チャレンジと同じようにEquityを基準値として保存する設計では正しく計算できません。
ただし、Swingでも現在のEquityを無視してよいわけではありません。保有ポジションの含み損や、全体最大損失の管理は引き続き重要です。
通常チャレンジなら、リセット時のEquityを保存します。
Swingなら、リセット時のBalanceを基準にします。
同じEAを使う場合でも、プランを切り替えたときに損失計算方法も変わる仕組みにしておくと、設定ミスを減らせます。
オープンポジションの最大許容リスク3%にも注意
Fintokeiでは、対象チャレンジにオープンポジションの最大許容リスク3%というルールがあります。
これは単純にロット数が3%という意味ではありません。
損切りまでの距離と取引数量から、どのくらいの損失が発生する可能性があるかを考える必要があります。
例えば同じ0.5ロットでも、損切りが20pipsと100pipsでは、想定される損失額が違います。
私なら新規注文を出す前に、既存ポジションも含めた想定損失を計算し、上限に近い場合はエントリーさせません。
日次リセット直後は更新状況を確認する
Fintokeiの公式FAQでは、UTC 0時から数分間、ダッシュボードの再計算に遅延が生じる場合があると案内されています。
そのため、朝9時になった瞬間にEAが新しい損失余力を使い始める設計は避けたいところです。
ダッシュボードの更新を確認し、必要であれば一定時間は新規注文を停止する方が安全です。
FintokeiのEA利用条件については、Fintokeiの重要ルールとEA利用時の注意点でも詳しく紹介しています。
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Funded7のTwo Phase Challengeは、1段階目が8%、2段階目が6%です。
日次最大損失5%、全体最大損失10%に加えて、各フェーズで最低3取引日と10回の取引が必要です。
日次5%は前日の終了時Balanceから計算する
Funded7では、前日の取引終了時に記録されたBalanceをもとに日次損失を計算します。
この終了時の残高を、End of Day Balance、略してEOD Balanceと呼びます。
難しく考える必要はありません。前日の区切り時点で、口座残高がいくらだったかという意味です。
2,100万円の5%は105万円です。
したがって翌日の日次失格ラインは、1,995万円になります。
EAでは、日本時間の深夜0時を勝手に1日の終了時刻にしてはいけません。
Funded7が定める取引日の区切りに合わせて記録する必要があります。
また、VPSを再起動したあとに保存した基準値が失われないよう、復元の仕組みも必要です。
OREFルールでは合計リスク3%を確認する
Funded7には、OREFと呼ばれる取引リスクの評価ルールがあります。
ゴールドプロおよびチャレンジでは、オープンポジションの合計リスク上限が3.0%と案内されています。
重要なのは、1つのポジションだけでなく、複数の取引をまとめて評価する点です。
例えば3つのEAがそれぞれ1%のリスクでポジションを持っていれば、合計では3%になります。
さらに、同じ方向に動きやすい通貨ペアを複数保有すると、相関する取引としてまとめて評価される場合があります。
損切り設定がない場合にも注意
Funded7のOREFでは、有効な損切り注文が設定されている場合、その位置を使って取引リスクが計算されます。
MT5ではエントリーから30秒以内に有効な損切りを設定するための猶予が案内されています。
一方、有効な損切りがない場合は、ATRという値動きの大きさを参考にした方法でリスクを評価されることがあります。
つまり、損切りを入れていないからリスクがゼロになるわけではありません。
EAごとにロット数の上限を決めるだけでは、合計リスクを把握できない場合があります。
私なら、複数EAのポジションをまとめて確認し、口座全体で一定以上のリスクを取らない仕組みを用意します。
さらにFunded7では、取引方法や他の利用者との同一取引などに関する規則も確認が必要です。
市販EAを使う場合は、売買ロジックを理解し、Group Tradingなどの禁止行為に該当しないかも事前に確認しておきましょう。
【PR】Funded7のチャレンジプランを確認するFundora|Phase 2は5%、cTrader・cBotとの相性を考える
Fundoraの2段階評価では、Phase 1が8%、Phase 2が5%です。
FintokeiやFunded7とは2段階目の利益目標が異なります。
日次損失は朝6時・7時のEquityが重要
Fundoraでは、日次損失の計算が夏時間の日本時間6時、冬時間の7時に切り替わります。
この時点のEquityが基準になるため、未決済ポジションの含み損益にも注意が必要です。
5%は105万円です。
単純化すると、日次失格ラインは1,995万円となります。
その後に含み益が減少してEquityが下がる場合も、このラインとの関係を確認する必要があります。
EA・cBotの開発では、こうした日付の切り替わりを正しく扱えるかが重要です。
日本時間の6時や7時に固定するだけでなく、夏時間と冬時間の切り替えにも対応しなければなりません。
Fundoraには1%リスクの評価基準がある
Fundoraでは、1%を超えるリスクについて注意を促す公式ルールが案内されています。
デモ口座の有効証拠金に対して1%を超える損失が一時的に発生した場合、資金管理上の問題として警告や失格などの対象になる可能性があります。
また、大きなリスクを繰り返し取る取引や、関連性の高いポジションを複数保有する取引にも注意が必要です。
日次最大損失が5%だからといって、1回の取引で大きなリスクを取ってよいわけではありません。
cBotでは1取引の損失を抑え、同時に保有するポジションの合計リスクも監視する設計が適しています。
cTrader Cloudを使うなら再起動時の復元も考える
FundoraではcTraderを利用するため、自動売買ではcBotが重要になります。
cTraderには、PCを起動し続けなくてもcBotを動かせるCloud環境があります。
便利な仕組みですが、Cloud上で作成した保存ファイルが、停止や再起動のあとも必ず残るとは限りません。
そのため、朝6時や7時に保存したEquityの情報が失われた場合でも、安全に復元できる設計が必要になります。
私なら、基準値を正しく取得できないときは無理に取引を再開せず、口座情報や取引履歴を確認してから動作させます。
この部分は、Fundoraの日次損失5%とcTrader Cloudの復元設計でも詳しく解説しています。
【PR】Fundora公式サイトで評価プランを見るFTMO 2-Step|10%→5%で最低4取引日
FTMOには複数の評価プランがありますが、この記事ではFTMO Challenge: 2-Stepを取り上げます。
FTMO 2-Stepは、最初のFTMO Challengeで10%、次のVerificationで5%の利益を目指します。
日次損失はCE(S)Tの0時に更新される
FTMOの日次損失ラインは、中央ヨーロッパの時間で毎日0時に更新されます。
日本時間では、夏時間がおおむね朝7時、冬時間が朝8時に相当します。
FTMO 2-Stepでは、リセット時のBalanceから初期資金の5%を差し引く方法で計算します。
実際の違反判定では、保有中のポジションの含み損益や手数料などを反映したEquityが使われます。
日本時間の朝7時や8時を固定するより、FTMOが定めるCE(S)Tを基準に切り替える方が、夏時間の変更によるミスを減らせます。
また、日次損失の金額は初期資金から計算するため、Fintokeiなどとは別の設定にする必要があります。
StandardとSwingではニュース取引や持ち越し条件も確認
FTMOの評価では、StandardとSwingという取引条件の違いも確認しておきたいところです。
特にニュース発表時や週末のポジション持ち越しについては、評価中と評価通過後で扱いが変わる場合があります。
そのため、「試験中に使えたEAだから、通過後も同じ設定で問題ない」と考えない方が安全です。
例えば重要経済指標の前後に自動売買を止める必要がある場合は、EAへ取引停止時間を設定する方法があります。
ただし、発表時刻の直前に停止させるだけでは不十分なこともあります。注文が残っていないか、保有ポジションをどう扱うかまで確認が必要です。
EAの利益率だけでFTMO向きとは判断できない
FTMOの最初の利益目標は10%ですが、だからといって高い利益率のEAなら問題ないというわけではありません。
バックテスト上で10%の利益を達成していても、途中で5%を超える日次損失が発生していれば、試験条件に合いません。
私なら利益が目標に届くまでの期間だけでなく、途中の最大損失や連敗回数も確認します。
また、利益目標へ到達した場合でも、FTMOでは必要な利益をBalanceに確定し、ポジションをすべて閉じるなどの合格条件があります。
EA側で利益目標への到達を検知したら、新規エントリーを止め、必要な決済と口座ステータスの確認を行う仕組みがあると管理しやすくなります。
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ここまで4社のルールを比較してきました。
では、実際にEAやcBotを動かす場合、どのような仕組みを用意すればよいのでしょうか。
私が重視しているのは、売買を判断するプログラムと、口座の損失を管理するプログラムを分けることです。
どれだけ売買条件が優れていても、損失制限を超えてしまえばプロップファームでは継続できません。
1.会社ごとに損失計算を切り替える
最初に用意したいのは、利用するプロップファームとプランを設定する仕組みです。
例えばFintokei通常チャレンジならEquityを基準にします。FTMOならBalanceから初期資金の5%を引きます。
Fundoraでは朝6時・7時、Fintokeiでは朝9時というように、リセットの時間も異なります。
| 管理する項目 | EA側で必要な処理 |
|---|---|
| 会社・プラン | 損失計算ルールを切り替える |
| 日次リセット | 正しい時刻に基準値を更新する |
| 現在Equity | 失格ラインまでの余力を確認する |
| 最大損失 | 全体の損失上限を監視する |
| 複数ポジション | 想定損失を合算する |
| 再起動 | 基準値を保存・復元する |
こうして設定を分けておけば、取引ロジックを変更しなくても、プロップファームごとのリスク管理を切り替えやすくなります。
2.日次損失5%に達する前にEAを停止する
日次損失5%のルールがあるからといって、損失が5%になるまで取引を続ける設計はおすすめしません。
相場が急に動いた場合、指定した損切り価格で必ず約定するとは限らないからです。
例えばEA側で、日次損失が3%に近づいたら新しい注文を止める、といった内部ルールを作る方法があります。
公式の最大損失は5%でも、EA側では3%を新規注文の停止基準にする考え方です。
この3%は各社が定めた公式ルールではなく、余裕を残すために設定する一例です。
実際にはEAの最大連敗や値動きの大きさ、保有ポジションの損失額を考慮して決めます。
重要なのは、失格する直前ではなく、余裕がある段階で取引を制限することです。
なお、新規注文を止めることと、保有中のポジションを決済することは別の処理です。
どちらを行うかは、事前に決めたリスク管理方針に合わせて設計する必要があります。
3.複数EAのポジションをまとめて管理する
複数のEAを同じ口座で使う場合は、各EAがどれだけリスクを取っているかを合算する必要があります。
例えばEA-AとEA-Bが、それぞれ安全なロットで取引していたとしても、同時に損切りへ到達すれば口座全体では大きな損失になります。
特にドル円とユーロ円など、似た方向に動きやすい通貨ペアを同時保有するケースでは注意が必要です。
私なら、EAごとの設定とは別に、口座全体の損失を管理する仕組みを用意します。
新しい注文を出すときは、すでに保有しているポジションの損切りリスクも加え、上限を超えないか確認します。
4.VPSやcTrader Cloudの再起動に備える
自動売買では、PCやVPSの再起動、通信切断、cTrader Cloudの停止などが発生する可能性があります。
問題になるのは、EA・cBotが停止したあとに、日次損失の基準値を正しく引き継げるかどうかです。
例えば朝9時に取得したEquityをプログラムの一時的な記憶だけに保存している場合、再起動によって失われる可能性があります。
その状態で現在のEquityを新しい基準として扱ってしまうと、損失余力を誤って計算する原因になります。
正しいリセット時のBalanceやEquityを取得できない場合は、新規注文を停止する設計が安全です。
保存情報、取引履歴、口座の状態、公式ダッシュボードを確認し、計算の整合性が取れてから再開するようにします。
5.バックテストだけでは確認できないリスクがある
EAを開発するときは、まず過去の値動きでバックテストを行います。
ただし、通常のバックテストでは、プロップファーム独自の日次リセットや、Cloudの停止・再起動まで正確に再現できるとは限りません。
また、実際の取引ではスプレッドの拡大、注文の約定遅延、経済指標による急変動なども起こります。
バックテストで利益が出ていても、実運用では想定以上の損失が発生する可能性があります。
そこで私は、過去の検証に加えて、実際の稼働環境で動作を確認するフォワードテストも重要だと考えています。
日付の切り替わり、週末、ポジションを持ったままの再起動、複数EAの同時稼働なども確認したいところです。
6.AIでコードを作っても最終確認は必要
最近はChatGPTやCodex、Cursorなどを使えば、EAのリスク管理機能も以前より作りやすくなりました。
ただし、AIがコードを生成したからといって、計算式や動作が必ず正しいわけではありません。
私もAI駆動開発を取り入れていますが、重要なのはコードを素早く書くことだけではなく、さまざまな状況で正しく動くかを確認することです。
特に日次損失や最大損失の管理は、わずかな計算ミスが失格につながる可能性があります。
そのため、AIによるコード生成・レビューに加えて、具体的な数値を使った動作テストを行うことが大切です。
結局、4社のどの2-Stepを選べばよいのか?
プロップファームを選ぶときは、利益目標の低さだけで判断しないことが重要です。
特にEA・cBotを使う場合は、自分の売買システムがどのような特徴を持っているかを先に確認すると選びやすくなります。
| 確認したい特徴 | 比較するときの注目点 |
|---|---|
| 取引回数が少ないEA | 最低取引日数・取引回数 |
| ポジションを長く保有 | 日次リセット・持ち越し条件 |
| 複数EAを同時運用 | 合計リスク・相関取引 |
| cBotで自動売買 | cTrader・Cloud対応条件 |
| 経済指標を利用 | ニュース取引・禁止戦略 |
例えば取引回数が少ないEAなら、利益目標に届いても最低取引回数を満たせない可能性があります。
一方、長時間ポジションを保有するEAなら、日次リセット時に含み益や含み損がどのように扱われるかが重要です。
FundoraのcBotであれば、日次損失の計算だけでなく、cTrader Cloudの再起動時に情報を復元できるかも検討したいところです。
私なら、まずEAの最大ドローダウン、最大連敗、取引回数、ポジション保有時間を確認します。
そのうえで、プロップファームの利益目標と損失ルールに無理なく対応できるかを判断します。
利益目標だけを見て選ぶより、実際の運用で守る必要がある条件まで確認する方が、長期的に管理しやすくなります。
ほかのプロップファームも含めて違いを確認したい方は、日本人トレーダー向けプロップファーム比較記事も参考にしてください。
プロップファームの2-Step比較でよくある質問
Q.4社とも日次最大損失5%なら同じEA設定で大丈夫ですか?
いいえ。日次最大損失が同じ5%でも、計算に使うBalanceやEquity、リセット時刻が異なります。
そのため、EA・cBotの売買ロジックが同じでも、損失管理の設定は会社やプランに合わせて変更する必要があります。
Q.日次損失が5%以内なら必ず安全ですか?
いいえ。日次損失以外にも、全体最大損失やポジションごとのリスク、禁止取引などの条件があります。
また、急激な相場変動によって想定以上の損失が発生することもあります。
EAでは日次損失の上限いっぱいまで取引するのではなく、一定の余裕を残す設計が重要です。
Q.EAで利益目標に届いたら自動的に合格しますか?
利益目標に到達しただけで、必ず合格になるわけではありません。
最低取引日数、取引回数、保有ポジションの決済、その他の評価条件を満たす必要があります。
FTMOやFintokeiでは、利益目標の達成を確認する際に、未決済ポジションの扱いにも注意が必要です。
EA側で目標への到達を検知したら、新規取引を停止し、必要な決済と公式ダッシュボードの確認を行う仕組みが考えられます。
Q.市販EAをプロップファームで使ってもよいですか?
利用できるかどうかは会社ごとの規約によって異なります。
EAの利用が認められていても、他の利用者と同じ取引を行うことや、禁止されている取引手法に該当する場合は問題になる可能性があります。
市販EAを使う場合は、売買の仕組みを理解し、ロット、損切り、取引時間などを自分で管理できるか確認してください。
Q.VPSやcTrader Cloudなら24時間放置しても大丈夫ですか?
VPSやcTrader Cloudは、自動売買を継続して動かすための便利な環境ですが、完全放置を保証するものではありません。
通信障害、サービス側の停止、EA・cBotのエラー、相場の急変動などが起こる可能性があります。
日次損失や最大損失の監視だけでなく、停止・再起動後の動作確認や、異常時に取引を止める仕組みも重要です。
まとめ|プロップファームの2-Stepは利益目標より損失管理が重要
今回はFintokei、Funded7、Fundora、FTMOの代表的な2-Stepを比較しました。
FintokeiとFunded7は8%→6%、Fundoraは8%→5%、FTMOは10%→5%です。
今回比較したプランでは、日次最大損失5%、全体最大損失10%が共通しています。
しかし、日次損失の基準となる金額やリセット時刻、計算方法には違いがあります。
EA・cBotを利用する場合、最初に確認したいのは利益目標へ到達するまでの期間だけではありません。
自分のEAが最大でどのくらい損失を出す可能性があるのか、連敗したときにどうなるのか、複数ポジションを持った場合の合計リスクはどのくらいなのかを確認することが大切です。
また、バックテストで問題がなくても、実際の稼働環境では日次リセットやVPS・Cloudの再起動によって、想定外の動作が起こる可能性があります。
私なら、売買ロジックを考える前に、まず会社ごとの損失ルールを正しく管理できる仕組みを用意します。
プロップファーム向けEAは、利益を狙う機能と、損失を抑える機能の両方が必要です。
これからチャレンジへ参加する方は、まず自分のEA・cBotの取引回数や最大ドローダウンを確認し、それに合うプランを選んでください。
そして実際に稼働させる前には、各社公式サイトで最新の取引ルールを必ず確認しましょう。
※本記事にはPR・アフィリエイトリンクが含まれます。
※各社のチャレンジ料金、取引ルール、EA・cBot利用条件、ニュース取引、週末持ち越し、報酬条件などは変更される場合があります。サービス利用前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。
参考にした公式情報
本記事は2026年10月10日時点で確認できる公式情報を参考に更新しています。
チャレンジ購入前、EA・cBotの稼働前、フェーズ変更時、報酬申請前には、利用するプランの最新FAQ・利用規約・ダッシュボードを再確認してください。
また、公式ルールの計算結果とEA側の数値が一致するとは限りません。損失上限ぎりぎりの取引を避け、余裕を持って運用することが大切です。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言や特定サービスへの参加を推奨するものではありません。FX・プロップファーム・自動売買にはリスクがあり、チャレンジ費用が発生したり、試験に不合格となったりする可能性があります。バックテストや過去の検証結果は、将来の利益や評価通過を保証しません。
監修・執筆:まさやん|MT4・MT5 EA、インジケーター、cTrader・cBot関連システムを200個以上開発・制作・検証。

