2026年10月10日更新|主要5社の公式ルールを確認
- プロップファームの禁止取引・重大規約5選|EA・cBotで失格を避ける5社比較
- 最初に知っておきたいプロップファーム・EAの用語
- 先に結論|5社の禁止取引ルールを比較
- 1.秒スキャ・HFT|短時間で決済すると規約違反になる?
- 2.別口座ヘッジ|複数口座の買いと売りには注意
- 3.コピー取引・既製EA|自分の口座でも自由にコピーできるとは限らない
- 4.過大リスク|日次損失を守るだけでは不十分
- 5.評価突破専用の取引|チャレンジ合格だけを狙うEAに注意
- EA・cBot開発者なら禁止取引をどう管理する?
- 番外編|ニュース取引もプロップファームごとに条件が違う
- プロップファームでEAを動かす前に確認すること
- 主要プロップファームのプランとEA利用条件を確認する
- プロップファームをさらに詳しく比較したい方へ
- まとめ|プロップファームでは「勝てるEA」より先に「規約を守れるEA」を考える
- 主な公式情報・確認先
- 記事内情報とリスクに関する注意事項
プロップファームの禁止取引・重大規約5選|EA・cBotで失格を避ける5社比較
「EAが使えるなら、あとは日次損失と最大損失だけ守れば大丈夫」 と思っていませんか?
実はプロップファームには、通常のFX口座とは異なる独自の取引ルールがあります。
例えば、数秒で売買を繰り返す取引、複数口座を使った反対売買、他人の取引のコピー、一度に大きな損失を出す可能性がある取引などです。
さらに難しいのが、Fintokei・Fundora・Funded7・FTMO・FundedNextで禁止取引の判断基準が異なることです。
プロップファームでは、EA・cBotの利用が認められていても、すべての売買方法が認められているわけではありません。
特に重要なのは、「利益を狙う仕組み」と「ルール違反を防ぐ仕組み」を分けて設計することです。
同じEAでも、利用するプロップファームに合わせて、取引数量、損失上限、決済時間、複数口座での運用方法などを確認する必要があります。
私は2020年からMT4・MT5のEAやインジケーター、cTrader・cBot関連システムを開発し、これまで200個以上を開発・制作・検証してきました。
開発者の立場から見ると、プロップファーム向けの自動売買では、売買ロジックを作ること以上に、どの条件で新規注文を止め、どのように損失を抑えるかが重要です。
この記事では、主要5社の禁止取引を比較しながら、EA・cBotを動かす場合に何を確認すればよいのか、できるだけ分かりやすく説明します。
監修・執筆:まさやん
最初に知っておきたいプロップファーム・EAの用語
プロップファームの記事では、普段あまり使わない専門用語が出てきます。
ただ、すべてを覚える必要はありません。まずは今回の記事で重要になる言葉だけ押さえておけば大丈夫です。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| プロップファーム | 取引評価などを通じて報酬獲得を目指すサービス |
| EA・cBot | 決めたルールに従って自動売買するプログラム |
| 秒スキャ | 数秒から数十秒で売買を終える取引 |
| HFT | 非常に短い時間で大量の売買を行う手法 |
| ヘッジ・両建て | 買いと売りを組み合わせる取引 |
| コピー取引 | 別の口座の売買を自動的に再現すること |
| 最大ドローダウン | 資金が過去の基準からどれだけ減ったかを示す割合 |
| Risk Manager | 損失や注文数量を監視する安全管理機能 |
ここで特に覚えてほしいのが、EA・cBotは自動で売買する仕組みであり、Risk Managerはその売買が危険にならないよう管理する仕組みという違いです。
この2つを分けて考えると、プロップファーム向けの自動売買がかなり理解しやすくなります。
EAが新しくGOLDを買おうとしたとします。
そのときRisk Managerが「今日はすでに損失が大きい」「別のEAもGOLDを保有している」と判断したら、新しい注文を止めます。
つまり、売買するかどうかを考えるEAと、売買しても大丈夫かを確認する仕組みを組み合わせるわけです。
先に結論|5社の禁止取引ルールを比較
まず押さえておきたいのは、同じEAでもプロップファームごとに取引条件を確認する必要があるということです。
特に短時間決済については、Fintokeiが10秒未満、Fundoraが20秒以内、Funded7が15秒・30秒未満の取引割合、FundedNextが30秒以内の取引利益割合を重視しています。
FTMOでは単純な秒数だけではなく、実際の市場で再現できる取引か、不自然な高速売買やシステムの悪用がないかなどが重要になります。
| 会社 | 超短期売買 | 特に注意する点 |
|---|---|---|
| Fintokei | 10秒未満 | 取引量の割合・3%リスク |
| Fundora | 20秒以内 | 1%基準・ミラー取引 |
| Funded7 | 15秒・30秒 | 取引比率・総リスク・Group Trading |
| FTMO | 市場での再現性を重視 | 遅延悪用・過剰注文 |
| FundedNext | 30秒以内 | 利益比率・EA利用条件 |
この表は各社の重要な違いを簡単に整理したものです。秒数だけで違反を判断できるわけではなく、割合、取引内容、口座の種類などによって結果が変わります。
2026年10月10日に確認したFundedNext公式FAQでは、MT4・MT5でEAやTrading Botを利用できるのは、原則として口座サイズが$50,000未満の場合です。EA利用には追加料金が必要です。
$50,000以上の口座では自動売買ツールを利用できず、cTraderとMatch-TraderでもEA・cBotなどの自動売買は認められていません。
売買を行わず、損切り位置やロットだけを変更する自動ツールもEAとして扱われるため、口座サイズと利用条件を必ず確認してください。
「EA利用可能」という言葉だけでは、自分が利用する口座で自動売買できるか判断できないんですよね。
各社の細かなルールを見る前に、まず自分のEAがどのような取引をするのか把握しておくことが重要です。
1.秒スキャ・HFT|短時間で決済すると規約違反になる?
短時間で決済したからといって、すべてのプロップファームで直ちに失格になるわけではありません。
ただし、数秒で注文と決済を繰り返すEAでは、取引回数や取引数量、短時間で得た利益の割合などが問題になる場合があります。
Fintokei|10秒未満のTick Scalpingに注意
Fintokeiでは、ポジションを建ててから10秒未満で決済する取引をTick Scalpingとして定義しています。
ただし、10秒未満で損切りが1回発生しただけで、必ず失格になるという意味ではありません。
公式FAQでは、短時間取引によるロット数の割合と、米ドルに換算した取引金額の割合について、いずれも10%を超えないよう求めています。
初めて基準に該当した場合は警告が行われ、その後も同じような取引を繰り返すと口座違反につながる可能性があります。
そのため、Fintokei向けEAでは、単に保有時間を見るだけでなく、10秒未満で決済された取引が全体のどれくらいあるのかを確認することが大切です。
Fundora|20秒以内の決済を繰り返さない
Fundoraでは、エントリーから20秒以内の決済が制限されています。
ただし公式の説明では、誤ったエントリーをすぐに取り消した場合や、相場が急変して緊急決済した場合など、20秒以内の決済が1回発生しただけで必ず失格になるわけではありません。
問題になりやすいのは、20秒以内の売買が何度も繰り返されるケースです。
EAを開発する場合、通常の利益確定と緊急損切りを同じ扱いにしない設計が重要になります。
Funded7|15秒と30秒の取引割合を監視
Funded7では、短時間決済について数値基準が設けられています。
| 保有時間 | 累積取引数に対する上限 |
|---|---|
| 15秒未満 | 2% |
| 30秒未満 | 3% |
例えば、取引を10回行った時点で30秒未満の決済が1回あれば、その割合は10%です。
Funded7の現在の公式ルールでは、判定は取引が発生した時点の累積取引数を使って行われます。
後から長時間保有の取引を増やして割合を下げても、過去の違反判定が自動的に取り消されるわけではありません。
このため、短期売買EAでは決済するたびに取引割合を記録する仕組みが必要です。
FundedNext|30秒以内の取引で得た利益の割合を見る
FundedNextにはQuick Strikeというルールがあります。
これは、ポジションを開いてから30秒以内に決済した取引について、その取引で得た利益が全体の利益の何%を占めているかを確認するものです。
Challenge Accountでは20%に達すると警告が行われ、30%以上になると利益目標への進行や次の段階への移行が保留されます。
FundedNext Accountでは20%で警告となり、その後30%以上になると短時間取引の利益が報酬から差し引かれる場合があります。
取引サイクル終了時にも基準を超えていれば、口座終了につながる可能性があります。
つまりFundedNextでは、取引回数よりも短時間決済による利益がどれだけ集中しているかが重要です。
FTMO|EAやスキャルピングそのものは禁止ではない
FTMOではEAを利用できます。
ただし、価格の更新遅延やシステムの弱点を利用して利益を狙う取引、極端な高速売買、大量の注文を発生させるシステムなどには注意が必要です。
FTMO公式FAQでは、サーバー負荷への対策として、同時200注文、1日最大2,000ポジションなどの制限にも触れています。
これは通常のEAではあまり意識しない部分かもしれません。
しかし、数秒ごとに損切り位置や利益確定位置を変更するEAでは、注文回数だけでなく、注文変更によってサーバーへ送る処理の多さも確認する必要があります。
私なら、単純に「20秒経過するまでは絶対に決済しない」という仕組みだけでは作りません。
なぜなら、急落時の損切りまで止めてしまうと、規約を守ろうとして逆に大きな損失を出す可能性があるからです。
通常決済と緊急決済を区別し、それぞれの取引時間を記録します。そのうえで、短時間決済が多いEAは、利用する会社との相性を再検討します。
2.別口座ヘッジ|複数口座の買いと売りには注意
同じ口座の中で買いと売りを持つことと、別々の口座で反対売買を行うことは同じではありません。
プロップファームで特に問題になるのは、複数口座を組み合わせ、損失リスクを意図的に減らしたり、利益を一方へ集中させたりする取引です。
Fintokei|同一口座の両建てと別口座ヘッジは異なる
Fintokeiでは、同一口座内で同じ銘柄の買いと売りを保有する両建ては認められています。
一方、Fintokei口座AでUSDJPYを買い、別の口座BでUSDJPYを売るような取引は禁止対象になります。
Fintokei内の別口座だけでなく、他社プロップファームや外部ブローカーとの組み合わせにも注意が必要です。
Fundora|同じタイミングの取引にも注意
Fundoraでは、別口座での反対売買に加えて、複数口座で同じような注文を繰り返す取引も問題になる場合があります。
例えば、複数の口座で同じ銘柄をほぼ同時刻に売買し、決済タイミングまで似ているケースです。
単に複数口座を持っていることと、複数口座を連動させて同じ取引を行うことは区別しなければなりません。
Funded7・FTMO・FundedNextも口座間取引を監視
Funded7では、複数口座を利用したヘッジ取引や集団取引が禁止対象に含まれています。
FTMOでも、複数口座や他社口座を組み合わせ、市場リスクを不自然に相殺する取引は問題になります。
FundedNextもGroup Hedgingなどを禁止しています。
いずれも、単に買いと売りが存在するだけで判断できるわけではありません。取引の目的や口座間の関係が重要です。
例えば、USDJPYを買うEAと、EURUSDを買うEAを別々に動かしていたとします。
どちらも買い注文ですが、米ドルに対する取引方向は異なります。
反対に、USDJPYとGBPJPYを同時に買う場合は、どちらも日本円を売る方向の取引です。
複数EAでは、買い・売りだけでなく、どの通貨や銘柄にリスクが集中しているかを見ることが重要になります。
相関銘柄を使った別口座ヘッジについては、プロップファームで相関銘柄の別口座ヘッジは規約違反になるのかでも詳しく解説しています。
3.コピー取引・既製EA|自分の口座でも自由にコピーできるとは限らない
コピー取引は、プロップファームごとに利用条件が異なります。
特に市販EAや無料EAを使う場合は、他の利用者とまったく同じタイミングで売買が行われないか注意が必要です。
Fintokei|EAの内容を理解して管理する
Fintokeiでは、他人の口座やシグナル配信をそのままコピーする取引、第三者による口座運用などが禁止されています。
市販EAや無料EAを利用する場合も、戦略を理解し、自分で設定を調整して管理できることが重要です。
「購入したEAだから問題ない」と考えるのではなく、どのような条件で注文するのか確認しておきましょう。
Fundora|自作EA・cBotの扱いを確認
Fundoraでは、EA・cBotなどによる自動売買を利用できますが、公式FAQでは原則として利用者自身が作成したツールを対象としています。
場合によっては、プログラムの内容やソースコードについて確認を求められる可能性があります。
特にcTraderのcBotを複数口座で動かす場合、同じ注文が繰り返されていないか確認する必要があります。
Funded7|既製EAによる同一取引にも注意
Funded7では、他人の取引をコピーすることや、複数口座で同じ売買を繰り返すGroup Tradingが禁止されています。
ここで重要なのは、EAを自分で操作していても、他の利用者と売買内容が非常によく似ていれば問題になる可能性があることです。
特に、購入者全員が同じ設定を使う既製EAでは注意が必要です。
FTMO|第三者EAでは同一戦略の資金枠に注意
FTMOでは第三者が開発したEAも利用できます。
ただし、同じEAを利用するトレーダーが多い場合、同一戦略による資金配分の制限に関係する可能性があります。
また、価格の遅延などを利用する禁止戦略については、EAの販売元が問題ないと説明していても、FTMOの規約に従って判断する必要があります。
FundedNext|ChallengeとFundedNext Accountで条件が異なる
FundedNextでは、同じ本人が所有するChallenge Account間で、条件付きのコピー取引が認められています。
しかし、FundedNext Accountが関係するコピー取引や、他人の口座とのコピー取引は禁止されています。
さらにEAの利用には口座サイズや追加料金などの条件があります。
そのためFundedNextでは、コピーできるかどうかだけでなく、利用する口座でEA自体が許可されているかも確認してください。
EAのパラメーターを変更しても、売買ロジックが同じなら他の利用者と似た取引になることがあります。
重要なのは、規約を回避するために表面的な変更を行うことではなく、自分で戦略を理解し、実質的に独立した取引として運用できるか確認することです。
4.過大リスク|日次損失を守るだけでは不十分
プロップファームでは、日次損失と最大損失を守っていても、1回の取引や同時保有ポジションのリスクが大きすぎると問題になる場合があります。
例えば、口座全体の損失制限が5%だからといって、毎回4%の損失を覚悟して取引してよいとは限りません。
各社には、それとは別に取引ごとのリスク基準があるためです。
| 会社 | 重要なリスク基準 |
|---|---|
| Fintokei | オープンポジションの3%ルール |
| Fundora | 1%リスク基準 |
| Funded7 | ティア別に3%・2%・1% |
| FTMO | 適切で継続可能な資金管理 |
| FundedNext | FundedNext Accountの3%Risk Limit |
これらは日次損失や最大損失とは別に確認する項目です。基準となる金額や計算方法、適用対象は各社で異なります。
Fintokei|1回の大きなリスクに注意
Fintokeiでは、オープンポジションに対する最大3%のリスクルールがあります。
ここで注意したいのが、1ポジションだけでなく、同じ取引方針で保有している複数ポジションのリスクです。
例えば、同じ方向へ買い増しを繰り返すEAでは、それぞれの注文が小さくても合計すると大きな損失につながります。
Fundora|1%を超える損失に注意
Fundoraでは、デモ口座の有効証拠金残高に対して、1%を超える損失が一時的に発生すると、注意・警告・失格の対象になる可能性があります。
公式説明では、大きなロットを繰り返す取引、損切りを設定しない取引、値動きが似ている複数銘柄での過大リスクなども挙げられています。
cBotを使うなら、エントリー時の予定損失だけでなく、現在の含み損を含めて危険な状態になっていないかを確認する設計が重要です。
Funded7|ポジション全体でリスクを計算する
Funded7では、現在の口座ランクに応じてリスク上限が設定されています。
重要なのは、1注文だけでなく、関連する銘柄や口座全体でリスクを合算する点です。
例えば3%のリスク上限がある場合、最初の注文ですでに3%のリスクを取っていれば、追加注文を出せる余裕はありません。
損切りを設定していない場合は、ATRという相場の値動きの大きさを使った計算方法が適用される場合もあります。
EAでは、注文を出す前に現在の全ポジションを確認し、追加しても上限を超えないかを計算する必要があります。
FundedNext|FundedNext Accountの3%ルール
FundedNext Accountでは、最大3%のRisk Limitが設けられています。
これは単純に1ポジションの損切り幅を見るだけではなく、現在の取引全体でどれだけ損失リスクを抱えているかを確認するものです。
日次損失と最大損失を守っていても、別のリスクルールに抵触する可能性があります。
例えば、口座の許容損失を仮に1%以内と決めた場合、まず「損切りになったらいくら失うか」を計算します。
その金額に合わせて取引数量を決める方が、最初にロットを決めるより管理しやすくなります。
複数EAを使う場合は、EAごとの計算だけでは不十分です。ほかのEAや裁量取引も含め、全ポジションを確認する必要があります。
5.評価突破専用の取引|チャレンジ合格だけを狙うEAに注意
プロップファームでは、評価試験を通過することだけを目的に、極端なリスクやシステムの弱点を利用する取引が禁止される場合があります。
例えば、1回の取引で利益目標をすべて達成しようとする運用や、損失を別口座に移して特定口座だけを合格させようとする運用です。
通常のFX口座なら自由に選べる売買方法でも、プロップファームでは評価制度の公平性という観点から問題になる場合があります。
Fintokei|一撃で利益目標を達成する取引に注意
Fintokeiでは、1回の取引や同日に行う類似した複数取引によって利益目標全体を一度に達成しようとする行為が、禁止されるギャンブル的な取引として扱われる場合があります。
EAで利益目標到達を狙う場合も、過度なロットを使って短期間で通過するような設計は避けたいところです。
Fundora|独自戦略と継続的なリスク管理を重視
Fundoraでは、評価制度を攻略するためだけの不自然な取引や、複数口座を使った利益の付け替えなどに注意が必要です。
また、1%リスク基準や取引の独立性も重要になります。
cBotの利益率だけでなく、どのような売買を繰り返しているのか確認することが大切です。
Funded7|マーチンゲールやシステム悪用は禁止
Funded7では、損失を取り戻すためにロットを大きくしていくマーチンゲール型の取引が禁止されています。
例えば、負けるたびに1ロット、2ロット、4ロットと数量を増やすような運用です。
同じ価格帯で複数ポジションを建てることが、すべて一律に禁止されているわけではありません。
ただし、損失を取り戻すためにリスクを急増させる設計は問題になります。
FTMO|実際の市場で再現できる取引を重視
FTMOでは、価格の更新遅延やシステムの不具合を利用する取引、実際の市場で継続的に再現しにくい不自然な取引などが禁止されています。
バックテストで利益が出たとしても、現実の市場で同じ条件の売買ができるとは限りません。
特に超高速売買EAでは、過去データ上の成績よりも、実際の注文や決済の仕組みを確認する必要があります。
FundedNext|チャレンジ通過専用EAは禁止
FundedNext公式FAQでは、プロップファームのチャレンジを通過することだけを目的に設計されたEAが禁止されています。
また、同一戦略を多数の口座で利用する場合や、取引方法が不自然に変化する場合にも注意が必要です。
ChallengeとFundedNext Accountでは、適用ルールが変わる場合もあります。
相場状況に合わせてEAの設定を変えることと、評価制度の弱点を利用するために極端な運用を行うことは別です。
重要なのは、継続可能な売買方法として説明できるか、必要なリスク管理を行っているかという点です。
EA・cBot開発者なら禁止取引をどう管理する?
ここからは、実際にEA・cBotへ安全管理の仕組みを組み込む場合の考え方です。
私がプロップファーム向けの自動売買を設計するなら、売買するEAとは別に、口座全体を監視するRisk Managerを用意します。
売買するEAだけに安全管理を任せると、複数のEAが同時に動いたときに全体のリスクを把握しにくくなるためです。
取引を判断する役割
- 主な仕事
- 売買判断
- 新規注文
- タイミングを判断
- 決済
- 利確・損切り
- 分析
- 相場・指標
口座全体の安全を管理
- 主な仕事
- リスク監視
- 新規注文
- 許可・停止
- 決済
- 緊急停止
- 分析
- 損失・規約
例えば売買EAが新規注文を出そうとしたとき、Risk Managerが現在の口座状況を確認します。
日次損失が大きい場合、すでに多くのポジションを持っている場合、経済指標の直前である場合などは、新しい取引を止める仕組みです。
禁止取引ごとに確認する項目を分ける
| ルール | EA側で管理する内容 |
|---|---|
| 秒スキャ | 保有時間・短時間決済率 |
| 別口座ヘッジ | 口座間の売買方向・関連性 |
| コピー取引 | 取引の独立性・運用状況 |
| 過大リスク | ロット・損失額・総ポジション |
| 攻略型取引 | 極端なロット変更・取引集中 |
ただし、EA側ですべての禁止取引を自動判定できるわけではありません。
特にコピー取引や他社口座との関係は、1つのEAが取得できる情報だけでは判断できない場合があります。
コードで防げる部分と、人間が運用ルールとして管理する部分を分けることが必要です。
日次損失と最大損失は別々に監視する
日次損失とは、その日に許される損失の上限です。
一方、最大損失は口座全体で許される損失の上限を指します。
この2つは同じ計算ではありません。
さらにプロップファームによって、口座残高を基準にする場合と、含み損益を含めた有効証拠金を基準にする場合があります。
仮にその日の最大損失が5%という口座なら、EA側では5%ぎりぎりまで注文を許可するのではなく、それより手前で新規注文を止める設定を考えます。
実際の停止水準はEAの売買方法や相場状況によって変わります。
重要なのは、プロップファームの上限とEA内部の安全停止ラインを別々に設定することです。
複数ポジションは合計して判断する
1つのEAが適切なロットで売買していても、別のEAが同時にエントリーすれば、口座全体のリスクは増えます。
例えば、EA-AがGOLDを買い、EA-Bも同じ方向でGOLDを買った場合、それぞれの注文だけを見ていては危険です。
私なら、EAごとの注文識別番号だけに頼らず、口座全体のポジションを取得して損失リスクを計算する設計にします。
特にFunded7のように口座全体や関連銘柄でのリスク制限がある場合、この考え方が重要になります。
VPSやcTrader Cloudの再起動も想定する
自動売買では、EAやcBotを再起動することがあります。
その際、保存していた日次損失の基準値や取引履歴が正しく復元できなければ、リスク管理が正常に動かない可能性があります。
特にcTrader Cloudでは、停止や再起動後に一時保存したデータが残るとは限りません。
VPSやローカルPCでは、反対に古い保存データが残っている場合があります。
そのため起動時には、現在の口座番号、残高、有効証拠金、取引履歴、運用日付などを確認し、安全管理の状態を作り直せる仕組みが必要です。
バックテストでは、実際の通信遅延、注文価格のずれ、サーバーの負荷、別口座で動いているEAとの関係などを十分に再現できません。
過去データで利益が出ていても、実際の運用環境で同じ動きになるとは限らないため、デモ環境などで動作を確認することが大切です。
番外編|ニュース取引もプロップファームごとに条件が違う
経済指標の発表前後に売買する場合も、注意が必要です。
ニュース取引を今回の禁止取引5選とは別にした理由は、口座タイプや評価段階によってルールが大きく変わるためです。
| 会社 | ニュース取引で確認すること |
|---|---|
| Fintokei | 取引可否と通常のリスク制限 |
| Fundora | 過大リスク・禁止戦略との関係 |
| Funded7 | 指標前後の総リスク・禁止取引 |
| FTMO | Standard口座の前後2分規制 |
| FundedNext | 対象口座の前後5分・利益40%計上 |
FTMOでは、評価段階のニュース取引制限と、FTMO Accountでの制限が異なります。
StandardのFTMO Accountでは、対象となる重要指標の発表2分前から2分後まで、対象銘柄の新規注文や決済が制限されます。
一方、Swing口座ではニュース取引に関する制限がありません。
FundedNextでは、対象となるFundedNext Accountで重要ニュースの前後5分以内に利益を出した場合、利益の40%だけが計上されるルールがあります。損失は全額反映されます。
ただし、このルールは対象口座や取引プランによって適用条件が異なります。
例えば米国雇用統計やCPI、FOMCなどの前後では、スプレッドが広がったり、想定より悪い価格で決済されたりすることがあります。
私なら新規注文の停止だけでなく、保有中ポジション、予約注文、損切り、利益確定が規制時間内にどう動くかまで確認します。
特にFTMOでは、規制時間内にSLやTPが約定した場合も違反対象になり得るため、EAを停止するだけでは不十分です。
ニュースルールは各社で更新される場合があります。EAへ停止時間を設定する前に、必ず利用するプランの最新条件を確認してください。
プロップファームでEAを動かす前に確認すること
ここまで5つの重要ルールを整理しましたが、実際に運用するときは、何から確認すればよいのでしょうか。
私なら最初に、利用予定のEAがどれくらいの頻度で注文し、1回の取引でどれくらい損失が出る可能性があるのかを確認します。
特に短期売買EAなら保有時間と決済回数、複数ポジション型EAなら合計損失リスクが重要です。
そのうえで、利用予定のプロップファームのルールと照らし合わせます。
次にバックテストで最大連敗、最大ドローダウン、短時間決済率などを調べます。
それだけでは不十分なので、デモ環境などで実際の注文や決済が想定どおりに動くかを確認します。
特にRisk Managerが新規注文を停止する条件や、再起動後に正常復帰できるかは、事前にテストしておきたいところです。
最後に、規約上の判断が難しい戦略については、実際に注文を出す前に公式サポートへ確認することをおすすめします。
主要プロップファームのプランとEA利用条件を確認する
ここまでの違いを踏まえると、プロップファーム選びでは料金や利益分配率だけでなく、自分が利用するEA・cBotとの相性を見ることが重要です。
例えば、短時間決済が多いEAならFintokeiやFunded7の取引時間に関する基準を確認します。
cTraderのcBotを利用するなら、Fundoraなどの自動売買条件を確認します。
MT4・MT5のEAを使う場合は、FTMOやFundedNextも比較対象になりますが、FundedNextでは口座サイズによるEA制限がある点に注意してください。
気になる会社が見つかったら、チャレンジを購入する前に、公式サイトの最新ルールとEA利用条件を確認しておきましょう。
今回の5社以外も比較したい場合は、PipFarm、The5ers、E8 Marketsなども候補になります。
ただし、今回の記事ではこれら3社の禁止取引ルールまでは比較していません。利用を検討する場合は、それぞれの公式ルールを個別に確認してください。
※本欄にはPR・アフィリエイトリンクを含みます。各社のルール、料金、EA利用条件、取引条件は変更される場合があります。利用前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
プロップファームをさらに詳しく比較したい方へ
主要プロップファームのチャレンジ方式、EA対応、損失ルールなどをまとめて確認したい方は、日本人トレーダー向けプロップファームTOP5比較も参考にしてください。
また、FintokeiでEAを使う場合の日次損失や最大リスク、市販EAの利用条件については、Fintokeiの重要ルールとEA利用時の注意点で詳しく解説しています。
一般的な比較表だけでは分かりにくい部分も、EAを動かす立場から考えると、確認すべきポイントが見えてきます。
まとめ|プロップファームでは「勝てるEA」より先に「規約を守れるEA」を考える
今回整理した重大規約5選は、秒スキャ・HFT、別口座ヘッジ、コピー取引、過大リスク、評価突破専用の取引です。
一番大切なのは、「Fintokeiで大丈夫だからFTMOでも大丈夫」「FundedNextでコピーできるからFunded7でもできる」と考えないことです。
同じEA・cBotでも、取引時間、短時間決済率、最大ロット、同時保有数、ニュース時の停止条件などをプロップファームごとに確認する必要があります。
私はEA・インジケーターなどを200個以上開発・制作・検証してきましたが、プロップファーム向けの自動売買では、バックテストの利益率だけを見るよりも、どの条件で取引を止めるべきかを先に考えることが重要だと思っています。
EA・cBotを選手、人間を監督と考えると分かりやすいです。
選手には売買を任せますが、監督は口座全体の損失や取引状況を確認します。
その監督の役割を補助するのがRisk Managerです。
これからプロップファームでEAを使おうと考えている方は、まず利用するEAの取引内容を確認し、それに合うプロップファームのルールを比較してみてください。
本記事は2026年10月10日時点で確認できる各社公式FAQ、Trading Rules、Help Centerなどの情報と、提供された記事原稿をもとに整理しています。
プロップファームの禁止取引、EA利用条件、損失制限、審査方法などは変更される場合があります。
チャレンジ購入前、EA・cBot稼働前、評価段階の変更時には、必ず最新の公式条件を確認してください。
主な公式情報・確認先
取引ルールについては、各社の公式FAQや利用規約を優先して確認してください。
記事内情報とリスクに関する注意事項
※プロップファームのチャレンジには参加費などが発生する場合があり、条件を達成できない可能性があります。
※規約違反や条件未達によって、利益の無効化、報酬の減額・不支給、口座停止、失格などが生じる場合があります。
※プロップファームで提供される取引口座には、デモ・シミュレーション環境が含まれます。表示される取引資金額が、そのまま利用者へ実資金として預託・提供されることを意味するものではありません。
※EA・cBotによる自動売買、バックテストやフォワードテストの結果は、将来の利益、チャレンジ合格、報酬受取を保証するものではありません。
※本記事は情報提供を目的とするものであり、投資助言や特定の取引を推奨するものではありません。サービス利用や取引に関する最終判断はご自身の責任で行ってください。
※記事内にはPR・アフィリエイトリンクが含まれます。
情報確認日:2026年10月10日

