2026年10月10日更新・FundingPips公式ルール確認済み
- FundingPipsでEAは使える?自作EA・市販EA・VPSの最新ルールを開発者が解説
- 最初に知っておきたい用語
- FundingPipsのEA・自動売買ルールを先に確認
- FundingPipsでは自作EAなら完全自動売買が認められる
- FundingPipsはMT5・cTrader・Match-Traderに対応
- FundingPipsではVPN・VPS経由の口座アクセスは禁止
- FundingPipsの日次損失・最大損失ルールはモデルごとに違う
- 1 Step FlexのMasterでは1つの取引の損失が1%になると警告対象
- FundingPipsのニュース取引ルールは評価中とMasterで異なる
- FundingPipsでは自作EAでも禁止戦略に注意
- EA開発者から見たFundingPips向け自動売買の設計方法
- FundingPipsでEAを動かす前に確認したいこと
- FundingPipsのEA利用でよくある質問
- まとめ|FundingPipsは自作EAの利用条件と損失管理が重要
FundingPipsでEAは使える?自作EA・市販EA・VPSの最新ルールを開発者が解説
「FundingPipsでEAを使いたいけれど、市販EAでも大丈夫?」「自分で作ったEAなら完全自動売買できる?」「MT5やcTraderを使って24時間運用できる?」と気になっている方も多いと思います。
結論からいうと、FundingPipsではEAを利用できます。ただし、自作EAと市販EAではルールが大きく異なります。
FundingPipsの公式ルールでは、自分で開発したEAは、開発・所有していることを証明できれば完全自動売買が認められています。
一方、市販EAや無料配布EAなど、他の人が開発したEAは、基本的に取引管理や損失管理の用途に限られています。
FundingPipsでは、VPN・VPSを経由した取引口座へのアクセスが禁止されています。また、取引方法の制限、日次損失、口座全体の損失、ニュース取引などにも独自ルールがあります。
EAを安全に使うには、売買の仕組みだけでなく、こうしたルールを守れる設定が必要です。
FundingPipsでは、2026年9月28日より前に購入した口座向けに「Legacy Rules(旧ルール)」が公開されています。
新しく購入する口座や、2026年9月28日以降にリセットした口座では条件が異なる場合があるため、必ず自分の口座に適用されるルールを確認してください。
監修・執筆:まさやん
2020年からMT4・MT5のEA、インジケーター、cTrader関連システムなどを開発。これまでに開発・制作・検証したEA・インジケーター等は200個以上。元Webエンジニアの経験を生かし、現在はChatGPT・Codex・Cursorなども活用してAI駆動開発に取り組んでいます。
最初に知っておきたい用語
FundingPipsのルールには、普段のFXではあまり使わない言葉が出てきます。まずは、この記事を読むために必要な用語だけ簡単に整理しておきましょう。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| EA・cBot | 設定した条件に従って自動で売買するプログラム。EAは主にMT4・MT5、cBotはcTraderで使います。 |
| Daily Loss | 1日に許される損失の上限。超えると口座が失格になる場合があります。 |
| Maximum Loss | 口座全体で許される損失の上限です。 |
| Equity | 現在の口座価値。残高に未決済取引の含み損益を加えた金額です。 |
| Trade Idea | ひとまとまりの取引。複数の注文でも1つの取引として数えられる場合があります。 |
| VPS | インターネット上のパソコン。自宅PCを起動せずにEAを動かすためなどに使います。 |
| Evaluation・Master | Evaluationは評価・チャレンジ段階、Masterは評価通過後などに利用する取引口座です。 |
特に重要なのはDaily Loss、Equity、Trade Ideaの3つです。
プロップファームでは「まだ損切りしていないから大丈夫」とは限りません。含み損が大きくなっただけでも、ルール違反につながる場合があるからです。
この点を理解しておくと、FundingPipsのEAルールがかなり分かりやすくなります。
FundingPipsのEA・自動売買ルールを先に確認
FundingPipsでEAを利用する場合、まず確認したいのは「誰が作ったEAなのか」と「何を自動化するのか」です。
自分で開発したEAと、他の人が作ったEAでは、認められる使い方が違います。
| 利用方法 | 扱い | 注意点 |
|---|---|---|
| 自作EA | 完全自動売買可 | 開発証明が必要 |
| 市販・無料EA | 管理用途が原則 | 売買の完全自動化は不可 |
| 1K Instant | 例外あり | 第三者EAも利用可 |
| Monthly Competition | EA禁止 | 自作も対象 |
| VPN・VPS | 口座アクセス禁止 | 稼働環境に注意 |
| 外部からのコピー | 禁止 | 外部口座の注文を受信しない |
FundingPipsは「EAなら何でも自由に使える」という仕組みではありません。自分で考えた売買方法をプログラムにしたEAと、他人が作ったEAを購入して動かす方法を分けています。
また、他人の口座とのコピー取引は禁止されています。一方、自分名義のFundingPips口座間でのコピーなど、認められている方法もあります。
EAやコピー取引ツールを使う前には、利用する口座タイプとコピーの方向を確認してください。
FundingPipsでは自作EAなら完全自動売買が認められる
FundingPipsでは、本人が開発したEAであることを証明できれば、注文から決済まで自動化できます。
ただし、「自作です」と申告するだけでは十分とは限りません。必要に応じて開発した証拠を求められます。
自作EAの証明には何が必要?
公式ルールでは、プログラムの元となるソースコード、開発中の変更履歴、作業環境の記録、コンパイル履歴などが証明例として挙げられています。
EAの売買条件について、担当者へ説明できることも重要です。
例えばMT5なら、完成したEX5ファイルだけでなく、編集できるMQ5ファイルを保存しておきます。
さらにGitなどを使って、いつ、どこを変更したのか記録しておくと、自分で開発したことを説明しやすくなります。
EAを200個以上開発・制作・検証してきた私から見ると、FundingPipsではプログラムが正常に動くことに加え、「なぜこのタイミングで売買するのか」を説明できることが大切だと考えています。
AIで作ったEAも中身を理解しておく
最近はChatGPTやCodexなどを使えば、プログラミングの知識が少なくてもEAのコードを作りやすくなりました。
ただし、AIが作ったプログラムをそのまま動かせば、自動的にFundingPipsの自作EA条件を満たすわけではありません。
例えば、どんな条件で買うのか、いつ損切りするのか、何ロット注文するのか、といった仕組みは自分で理解しておきたいところです。
また、AIが生成したコードであっても、自分で開発・管理していることを説明できる資料を残しておく必要があります。
最終的な判断はFundingPips側が行います。AIを活用した開発では、ソースコードや変更履歴を保存し、自分で仕様を説明できる状態にしておきましょう。
市販EA・無料EAの完全自動売買は原則不可
他の人が開発したEAは、FundingPipsの通常ルールでは取引管理やリスク管理の用途に限られます。
例えば、手動で入れた注文の損切り位置を調整したり、口座の損失状況を監視したりする使い方です。
一方、市販EAへ売買判断から注文まで完全に任せる方法は、基本的に認められていません。
例外として、1K Instant Accountでは第三者製EAやコピー取引ツールによる自動売買が認められています。
反対にMonthly Competitionでは、自作EAも含めてEAの利用は禁止されています。
同じFundingPipsでも口座によって扱いが異なる点に注意してください。
FundingPipsはMT5・cTrader・Match-Traderに対応
2026年10月10日時点の公式情報では、FundingPipsの通常口座でMT5、cTrader、Match-Traderが案内されています。
MT5なら自作EAとリスク管理をまとめやすい
MT5はMQL5という言語でEAを作れる取引ツールです。
注文する条件だけでなく、ロット数の計算、損失の監視、同時に保有するポジション数の制限などもプログラムへ組み込めます。
例えば、1日の損失が自分で設定した金額へ近づいたら、新しい注文を出さない仕組みを作れます。
また、元のプログラムや開発履歴を自分で保存できるため、自作EAの証明という面でも管理しやすいでしょう。
cTraderではcBotの開発履歴を残しておく
cTraderで自動売買を行うプログラムは、一般的にcBotと呼ばれます。
MT5のEAとは開発に使う言語が異なり、cBotでは主にC#を使用します。
FundingPipsはcTraderにも対応していますが、cBotを完全自動売買で利用するなら、自分で開発したシステムであることを説明できる状態にしておく考え方が重要です。
cTraderには、パソコンを起動し続けなくてもcBotを動かせるCloud機能があります。
ただし、FundingPipsの公式ルールでは、cTrader Cloudを利用した常時稼働がVPN・VPS制限との関係でどう扱われるか、明確に確認できません。
Cloud運用を前提にする場合は、事前にFundingPipsへ問い合わせることをおすすめします。
cTrader Cloud自体の仕組みについては、cTrader Cloudで動かせるcBotの数とプロップファームごとの違いでも解説しています。
FundingPipsではVPN・VPS経由の口座アクセスは禁止
FundingPipsでEAを動かす際、特に気をつけたいのがVPSのルールです。
公式のTrading Conduct and Security Standardsでは、VPNやVPSを経由して取引口座へアクセスすることが禁止されています。
一般的なEA運用では、VPSへMT5をインストールし、24時間動かしておく方法がよく使われます。
しかしFundingPipsでは、この方法をそのまま利用しないよう注意してください。
自作EAの完全自動売買が認められていても、VPSを使ったアクセスまで認められるわけではありません。EAの利用条件と実行環境の条件は分けて確認する必要があります。
自宅PCでEAを動かす場合の注意点
自宅PCでMT5を動かす場合、パソコンのスリープ、停電、通信回線の切断、Windows Updateなどに注意が必要です。
例えばEAがポジションを保有している途中でPCが停止すると、自動売買のプログラムだけが止まり、取引口座にはポジションが残る可能性があります。
損切り注文が取引サーバーへ正しく登録されているか、PC停止時にどうなるのかも確認しておきましょう。
これ、バックテストだけ見ていると気づきにくいんですよね。
私ならFundingPips向けEAを開発するときは、売買の成績だけでなく、通信切断やPC再起動が起きた場合でも危険な状態にならないかを確認します。
FundingPipsの日次損失・最大損失ルールはモデルごとに違う
FundingPipsでは、口座タイプによって1日に許される損失と、口座全体で許される損失が異なります。
2026年10月10日時点で確認した主なモデルの違いを整理すると、次のようになります。
| モデル | 日次損失 | 最大損失 |
|---|---|---|
| 1 Step Flex | 2%または3% | 12% 固定 |
| 2 Step Standard | 5% | 10% 固定 |
| 2 Step Pro | 3% | 6% 固定 |
| 2 Step Flex | 4% | 12% 固定 |
| Zero | 3% | 5% 追従型 |
「固定」とは、基本的に開始時の口座サイズをもとに最大損失ラインを決める方式です。
「追従型」は、口座の利益が増えると損失ラインも上がっていく方式です。Zeroでは、一定の利益に到達するとラインが開始残高で固定される仕組みになっています。
特に1 Step Flexの日次損失は、購入した設定によって2%または3%になります。
「FundingPipsだから日次損失は3%」と決めつけるのは危険です。利用するモデルのルールを確認し、EAの設定画面から損失率を変更できるようにする方法が管理しやすいでしょう。
日次損失は口座残高だけでは判断できない
FundingPipsの1 Step Flexでは、その日の開始時点の口座残高(Balance)と、含み損益を反映した口座価値(Equity)を比較します。
この2つのうち高い金額を基準に、その日に許される損失額が計算されます。
また、決済していないポジションの含み損も対象になるため、損切りをしていなくても違反になる可能性があります。
その日の開始残高と開始Equityが両方とも$10,000だった場合、許される損失は$300です。
含み損によってEquityが$9,700まで下がると、損失制限に到達します。
まだポジションを決済していなくても、口座違反になる点が重要です。
日次損失のリセット時刻は、プラットフォーム時間の00:00(UTC+3)です。
日本時間とは異なるため、EAで日付を判定する場合も注意してください。
EAは損失上限ぎりぎりまで動かさない
日次損失の上限が3%だからといって、EAも3%まで損失を許容する設計はおすすめできません。
実際の取引では、急激な値動き、スプレッドの拡大、注文価格のずれ、手数料などが発生します。
そのため、公式の損失上限よりも手前で新しい注文を止める仕組みを設けておく方が安全側の設計になります。
私がEAを作る場合も、利益を伸ばす機能より先に、大きな損失を避けるための停止条件を考えるようにしています。
なお、Zeroには未決済ポジションの損失に関する追加制限もあるため、日次損失と最大損失の2項目だけで判断しないでください。
1 Step FlexのMasterでは1つの取引の損失が1%になると警告対象
FundingPipsの1 Step Flexでは、Master Accountで1つのTrade Ideaの損失が口座サイズの1%に達すると、Striking Systemという警告制度の対象になります。
ここでいうTrade Ideaは、1回の注文とは限りません。
例えば、同じ通貨ペアを同じ方向へ複数回注文した場合、それらをまとめて1つの取引として計算することがあります。
警告を受けるとどうなる?
1 Step Flexの現在の警告制度では、警告回数に応じて次のような扱いになります。
| 警告回数 | 結果 |
|---|---|
| 1回目 | 警告を記録 |
| 2回目 | 利益分配率が半分 |
| 3回目 | 利益分配率20% |
| 4回目 | 口座違反・終了 |
つまり、1%に達した瞬間に必ず口座終了となるわけではありません。
しかし、警告対象となった取引の利益は控除され、警告回数も報酬の受取期間が変わっただけではリセットされません。
そのため、EA側で警告ラインに近づかないように管理することが重要です。
複数ポジションは合計損失を見る
例えば、EURUSDの買い注文を3回に分けて入れるEAを考えてみましょう。
それぞれの注文の損失が0.4%だったとしても、3つを合計すると1.2%です。
このような取引が1つのTrade Ideaと判断される場合、各注文だけを見ていては損失を正しく管理できません。
同じ通貨ペアを同じ方向へ保有している注文や、損失決済から10分以内に新しく入った取引などが、ひとまとまりとして扱われる場合があります。
EA側では注文ごとの損失だけでなく、関連する取引を合計して監視する必要があります。
私なら、通貨ペア、売買方向、取引時刻、直前の損失決済時刻などをもとに、関連する注文をグループ分けする仕組みを設計します。
こうした管理機能は、通常のFX口座向けEAをFundingPips用に変更するときに見直したい部分です。
FundingPipsのニュース取引ルールは評価中とMasterで異なる
FundingPipsでは、重要な経済指標の発表前後に取引する場合、EvaluationとMaster Accountで条件が異なります。
1 Step FlexなどのEvaluationでは、重要ニュース中に保有しているポジションを管理すること自体に、通常の時間制限はありません。
ただし、ニュース発表による急激な値動きを意図的に狙う取引は、Evaluation・Masterの両方で禁止されています。
Masterではニュース前後の注文・決済に注意
Master Accountでは、FundingPipsの公式経済カレンダーで制限対象となっている重要ニュースやスピーチについて、次の時間帯に注意する必要があります。
| 対象 | 制限時間 | 主な影響 |
|---|---|---|
| 重要ニュース | 発表前後5分 | 利益控除の可能性 |
| 重要スピーチ | 開始5分前~終了5分後 | 利益控除の可能性 |
| 5時間以上前から保有 | 例外あり | 利益が有効となる場合あり |
制限時間内に注文したり、保有ポジションを決済したりすると、対象取引の利益が控除される可能性があります。
部分決済でも取引全体が対象となる場合があるため、EAに自動決済機能を組み込んでいる方は注意してください。
さらに、利益が控除された結果、日次損失や最大損失のルールに違反した場合も、トレーダー側の責任になります。
FundingPips ZeroのMasterでは、制限対象ニュースの前後10分間や、スピーチの開始10分前から終了10分後まで、対象ポジションの新規注文・決済・保有が禁止されています。
通常モデルとZeroでは条件が異なるため、EAのニュース停止時間を共通設定にしないようにしましょう。
EAにはニュースを避ける設定を用意したい
私なら、FundingPips向けEAには重要ニュースの前後で新規注文を停止する機能を用意します。
また、口座がEvaluationなのかMasterなのかによって、ニュース時の動作を変更できる設計にします。
特に雇用統計、CPI、FOMCなどでは、通常よりも価格が大きく動く可能性があります。
EAがニュースを狙う設定になっていなくても、発表直前に偶然注文してしまうことは考えられます。
ニュースの対象時刻や通貨は、FundingPips Dashboardの公式Economic Calendarで確認してください。
1 Step Flexは夜間・週末の持ち越しにも注意
1 Step FlexのEvaluationでは、ポジションを翌日や週末へ持ち越すことが認められています。
一方、通常のMaster Accountでは、原則として夜間・週末の持ち越しが認められていません。
購入時にSwing Add-onを追加した場合は、持ち越しを有効にできます。
通常のMasterでは、対象時間になると保有ポジションがシステムによって自動決済されます。
自動決済そのものは口座終了につながる違反ではありませんが、自分が予定していた決済価格と異なる結果になる可能性があります。
スイング型EAを利用するなら、EAを止める時刻だけでなく、いつポジションを閉じるのかも設定しておきたいところです。
FundingPipsでは自作EAでも禁止戦略に注意
自作EAであれば、どのような売買方法でも自由に使えるわけではありません。
FundingPipsでは、取引サーバーの仕組みを悪用する方法や、極端に短い時間で大量の注文を出す方法などが禁止されています。
| 主な禁止戦略 | 簡単な説明 |
|---|---|
| HFT | 極端な高頻度取引 |
| Tick Scalping | ごく小さな値動きを狙う超短期取引 |
| Latency Arbitrage | 価格配信の遅れを利用する取引 |
| Server Spamming | 大量の注文・変更でサーバーに負荷をかける行為 |
| Opposite Account Trading | 複数口座で意図的に反対売買する行為 |
| Churning and Burning | 口座を使い捨てるような極端な高リスク取引 |
例えば短期売買EAでは、相場が細かく動くたびに注文や変更を繰り返す設計があります。
開発者が禁止行為を意図していなくても、実際の取引履歴が禁止戦略に近い動きになっていれば問題になる可能性があります。
そのため、EAのバックテストでは利益だけでなく、注文回数、保有時間、注文変更の回数なども確認しておきましょう。
なお、表は主な例をまとめたものです。FundingPipsでは、このほかにも禁止されている取引方法があります。実際の判断は公式規約を優先してください。
EA開発者から見たFundingPips向け自動売買の設計方法
ここからは、EA・インジケーター等を200個以上開発・制作・検証してきた私の視点で、FundingPips向けEAをどう設計するか考えてみます。
一般的なEAでは、売買のタイミングや利益率に注目しがちです。
しかしプロップファーム向けEAでは、大きな損失を避け、口座ルールを守る仕組みが特に重要になります。
売買機能と損失管理機能を分ける
例えば、EAの売買条件を変更するたびに、日次損失の計算まで変更する必要があると管理が難しくなります。
そこで、売買判断を行うEAと、口座全体の損失を監視する仕組みを分ける方法が考えられます。
この損失管理機能は一般にRisk Managerと呼ばれます。
Risk Managerを独立させると、売買ロジックを変更しても、口座全体の安全装置を共通化しやすくなります。
ただし、EAの停止だけで実際の口座違反を必ず防げるわけではありません。価格が急変した場合やプログラムが停止した場合も考慮する必要があります。
複数EAを動かす場合は口座全体で管理する
EAを複数動かす場合、それぞれが個別に損失を計算しているだけでは不十分です。
例えば3つのEAが同時にポジションを保有すると、1つのEAでは問題のない損失額でも、口座全体では大きな含み損になる可能性があります。
そのため私なら、EAごとの損失だけでなく、口座全体のEquityとすべてのポジションの合計リスクを監視します。
関連する通貨ペアを同時に保有している場合も、相場が同じ方向へ動くことで損失が重なる可能性があります。
このようなリスクは、1つの注文だけでは分かりません。
バックテストだけで実運用を判断しない
バックテストは、過去の相場を使ってEAの成績や動作を確認する方法です。
利益率や最大ドローダウン、連敗数などを調べるうえで役立ちます。
ただし実際の相場では、注文価格のずれ、急なスプレッド拡大、通信切断、PC停止などが発生します。
また、過去の相場に合わせて設定を細かく調整しすぎると、将来の相場では思うように動かないことがあります。これは「過剰最適化」と呼ばれます。
そのため、過去データで確認したあとは、デモ環境などで実際の時間経過に沿って動作を確認するフォワードテストも重要です。
過去の成績が良い設定でも、損失が大きくなりやすいEAではプロップファームのルールを守るのが難しくなります。
利益が最大になる設定だけを探すのではなく、損失の余裕、注文回数、ニュース時の動作なども含めて判断したいところです。
FundingPipsでEAを動かす前に確認したいこと
FundingPipsへEAを導入する前に、まず自分の口座が旧ルールと現行ルールのどちらに該当するか確認してください。
次に、口座モデルの日次損失、最大損失、Trade Idea、ニュース取引、夜間・週末の持ち越し条件を確認します。
そのうえでEAのバックテスト結果から、最大連敗、最大ドローダウン、同時保有数、1回の損失額を調べ、ロット数を調整しましょう。
特に複数ポジションを保有するEAでは、各ポジションだけでなく、すべてを合計した損失も確認することが重要です。
まず公式ルールと自作EAの条件を確認します。次に損失制限、Trade Idea、ニュース取引、実行環境を調べます。
その後でロット数やEAの売買条件を調整し、デモ環境で動作を確認します。
他のプロップファームと損失制限の仕組みを比べたい方は、Fintokei・FTMO・Fundora・Funded7の2-StepとEA向け損失ルールの比較も参考になります。
FundingPipsのEA利用でよくある質問
FundingPipsではEAを使えますか?
はい。自分で開発し、所有を証明できるEAなら完全自動売買が認められています。
ただし、市販EAなどの第三者製EAは、通常ルールでは取引管理・損失管理用途に限られます。
市販EAを購入してそのまま動かせますか?
通常の口座では、第三者製EAへ売買判断から注文まで任せる完全自動売買は認められていません。
1K Instantなどの例外があるため、利用する口座モデルを確認してください。
AIを使って開発したEAでも大丈夫ですか?
AIを使ったことだけで利用可否が決まるわけではありません。自分で開発・管理していることを証明できるかが重要です。
ソースコードや開発履歴を保存し、EAの売買条件を説明できるようにしておきましょう。
FundingPipsでVPSを使えますか?
現行の公式ルールでは、VPN・VPSを経由した取引口座へのアクセスは禁止されています。
一般的なVPSを使ったEAの24時間運用を、そのまま持ち込まないよう注意してください。
FundingPipsではcTraderを使えますか?
はい。通常口座ではcTraderが案内されています。自作cBotを利用する場合も、開発履歴や売買ロジックを自分で管理しておくことが大切です。
ニュース発表中もEAを動かせますか?
口座タイプと取引段階によって条件が異なります。重要ニュースを意図的に狙う取引は禁止されており、Masterでは制限時間内の注文や決済に利益控除などのルールがあります。
EAではニュースの前後に新しい注文を停止する設定を用意しておくと管理しやすいでしょう。
ナンピンEAは使えますか?
ナンピンという名前だけで判断するのではなく、実際の売買方法がFundingPipsの損失制限や禁止戦略に該当しないか確認する必要があります。
同じ方向への複数注文が1つのTrade Ideaとして合算される場合があるため、合計損失の管理が特に重要です。
まとめ|FundingPipsは自作EAの利用条件と損失管理が重要
FundingPipsではEAを利用できますが、市販EAを自由に完全自動売買させられるわけではありません。
自分で開発したEAについては、開発・所有の証明ができれば完全自動売買が認められています。
一方、VPN・VPS経由の口座アクセス禁止、日次損失、最大損失、Trade Idea、ニュース取引など、運用前に確認したいルールもあります。
特にFundingPips向けEAでは、利益率だけでなく、ルール違反を避けるための損失管理を優先することが重要です。
まず公式ルールを確認し、EAの損失停止条件を設計する。そのうえで、ニュース管理、ポジション数、ロット数、実行環境を整え、最後に売買ロジックを調整する。
この順番なら、利益を追い求めるだけではなく、口座を守るための仕組みを考えやすくなります。
なお、2026年9月28日より前に購入した口座では、旧ルールが適用される場合があります。
FundingPipsを利用する際は、自分のDashboardと公式Help Centerで最新情報を確認してください。
他のプロップファームとEAの利用条件を比較する
FundingPipsの条件が自分のEAに合わない場合は、他のプロップファームも比較してみましょう。
例えば、FintokeiやFTMOなどではEAの利用条件がFundingPipsと異なります。また、cTraderのcBotを利用したい方は、PipFarmなどの対応環境も比較する価値があります。
ただし、EAに対応している会社でも、禁止戦略やコピー取引、VPS、損失制限などの条件が同じとは限りません。
気になる会社があれば、公式サイトで現在のプランと利用条件を確認してみてください。
Fintokei公式サイトを見る【PR】 FTMO公式サイトを見る【PR】 PipFarm公式サイトを見る【PR】※本欄にはPR・アフィリエイトリンクが含まれます。各社のルール・料金・取引条件は変更される場合があります。利用前に必ず公式サイトをご確認ください。
より多くの会社をまとめて比較したい方は、以下の記事も参考にしてください。
【2026年版】日本人向けプロップファームTOP5を比較する「プロップファーム研究所 まさやんFX」では、EA・cBot、自動売買、プロップファームのリスク管理などについても発信しています。
※本記事は2026年10月10日時点で確認できるFundingPips公式サイト・Help Center等の公開情報をもとに作成しています。旧ルールと現行ルールでは条件が異なる場合があります。
※FundingPipsを含むプロップファームの利益目標、日次損失、最大損失、EA利用条件、ニュース取引、VPN・VPS、禁止戦略、報酬条件等は変更される場合があります。参加前およびEA稼働前に、必ず公式サイト・Help Center・Dashboardで最新条件をご確認ください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言・売買推奨ではありません。EAのバックテストや過去の成績は将来の利益を保証するものではありません。プロップファームではチャレンジ料金等の費用が発生する場合があり、評価条件を達成できない可能性もあります。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

